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悪魔の名にふさわしい「いかにもスーパーカー」な見た目と中身! カウンタックの後継車「ディアブロ」とは

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了/LAMBORGHINI

フェラーリを大きく凌ぐパフォーマンス

 カウンタックと同様のパッケージングを採用したディアブロ。ホイールベースは2650mmでカウンタックに比べ150mm延長されており、キャビンの居住性も向上していました。フレームは、これもカウンタックと同様に鋼管を組み合わせたチューブラースペースフレームで、前後にコイルで吊ったダブルウィッシュボーン式サスペンションを組み込んだのもカウンタックと同様でした。ランボルギーニ・ディアブロ

 搭載されたエンジンは、5709ccのV12ツインカム(4本カム)48バルブで最高出力は492psでした。これはカウンタックのホットモデル、フェラーリのテスタロッサに対抗すべく1985年に投入された5000QV(Quatro Valvore=4バルブ、つまりは48バルブのV12)の5167cc/455psを大きく上まわるものでした。

 しかしディアブロのパワーユニットは、さらに強化されることになりました。1990年代の終わりに経営権がアウディに移ると、開発が進められ5992ccにまで排気量を拡大。最高出力は遂に500psの大台に達していました。ランボルギーニ・ディアブロ

 1993年には4輪駆動システムを組み込んだVTが登場。1995年にはロードスターモデルも追加されていました。またモデルライフの終盤となった1999年にはレーシング仕様のGT2をロードゴーイングにコンバートしたGTが登場。ランボルギーニ・ディアブロGT

 フロントのトレッドを110mm拡大し、左右に突き出したタイヤを収めるためにブリスターフェンダーが装着されていました。公式的にそれを証明する資料は手元にないのですが、開発にはロードレースやラリーで活躍したサンドロ・ムナーリが関わっていたようです。ランボルギーニ・ディアブロGT

 初期モデルではリトラクタブル式ヘッドライトを採用していましたが、各国の法規が変わっていくのに合わせて、1999年のマイナーチェンジでは日産フェアレディZ(Z32)用のヘッドライトを採用し、固定式に変更しています。日本のユーザーが改造していたのをヒントにして変更されたのは、有名なエピソードです。

国内レースではJGTCで活躍

 多くのモデルがレース用に仕立てられたのも、ディアブロの大きな特徴でした。1994年には全日本GT選手権(JGTC。現SUPER GTの前身)に参戦するJLOCチームのためにイオタ(JOTA)と呼ばれる初のレース仕様が3台製作されました。ランボルギーニ・ディアブロイオタ

 実際に1995~1996年シーズンのJGTCに参戦していました。JLOCにはその後も、ディアブロGT-1やディアブロJGT-1などいくつものレース仕様が届けられています。もちろん、カップカー用のGTRや、それをベースにFIA GT選手権に向けてワークスカーを手掛けてきたレーススペシャリスト、ライター・エンジニアリングでGTR-Sが製作されたこともありました。

 当時はGT1/GT500クラスへの参戦でライバルが強力でしたから、なかなか好成績を上げることはできませんでしたが、ディアブロGT1に車両変更して2シーズン目となった98年には仙台ハイランドで9位、ツインリンクもてぎで10位と2度の入賞を果たしています。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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