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カタログはまるで女性誌のよう! 弾丸フォルムと呼ばれた初代ホンダ・トゥデイを振り返る

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

スタイリッシュさにこだわっていたトゥデイ

 室内では“ニートチェア”と呼ばれる、洗練されたデザインのシートを採用。フロントのヘッドレストはスリムなステーを採用したものだった。ホンダ・トゥデイのカタログ

 インパネは、今見てもコンパクトカーらしいシンプルでスマートな、秀逸なデザイン。左手を伸ばした先にスライドレバー式で備わる空調スイッチは、現代の簡単そうでじつはロジックがややこしかったりするタッチパネル式などよりも、遥かにわかりやすく操作しやすいものだった。ステアリングコラム右手には、カモフラージュされたデザインのコインポケットが備わるが、これも最近では懐かしい装備といえる。ホンダ・トゥデイのカタログ

 ほかにも機能面では、ダブルリンク式のフロントの1本ワイパー、前後可倒式ドアミラー、 などがユニークだった。軽自動車ながら贅沢にも3タイプのアルミホイールがオプション設定で用意されたのも、スタイリッシュさにこだわるトゥデイらしいところ。ホンダ・トゥデイのカタログ

 ところで“弾丸フォルム”などと呼ばれた初代トゥデイのスタイリングは、1983年登場の3代目シビックの3ドアに始まり、1986年に登場したクラウチングフォルムの2代目シティへ、さらに言えば1985年登場の3代目アコードのエアロデッキも含め、この当時の斬新で先進的なホンダ車を象徴するスタイリングだった。どこから見てもホンダのクルマだとわかったし、非常にチャーミングである。ホンダ・トゥデイのカタログ

 あの初代ルノー・トゥインゴの登場が1992年と初代トゥデイよりも7年もあとだったことを考えれば、いかに進んでいた、そしてハイセンスなスタイリングだったことがわかる。初代トゥデイはグッドデザインにも選定されている。

 その後、初代トゥデイは途中のマイナーチェンジで、ヘッドライトが初代のクッキリとした丸型から、大人しい異形へとフェイスリフトを受けた。さらに2代目にフルモデルチェンジされた際は、初代とは打って変わった、かなり普通の2ボックススタイルに。低い着座位置と広いグラスエリアによる広い視界が爽快だった初代トゥデイは、やはり懐かしいクルマの1台だ。ホンダ・トゥデイのカタログ

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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