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なぜEVのポルシェ「タイカン」に「ターボ」があるのか? 高級車ブランドのグレード名「あるある」は分かりづらい!?

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TEXT: 渡辺陽一郎  PHOTO: ポルシェジャパン/トヨタ自動車/メルセデス・ベンツ日本

数字のグレード名も今やユーザーには理解不能

 内容は異なるが、呼称の紛らわしさでは、レクサス、メルセデス・ベンツ、BMWなどが採用する数字によるグレード区分も分かりにくい。かつて「250」は2.5L、「300」は3Lという具合にエンジン排気量を示して分かりやすかったが、ターボが採用される今では、感覚的に名付けられている。

 例えばレクサス「IS300」が搭載するのは2Lターボで、「IS300h」は2.5Lをベースにしたハイブリッドだ。グレード名の意味として、両方とも動力性能は自然吸気の3L並みと受け取られるが、実際の運転感覚は2Lターボの方が力強い。

 メルセデス・ベンツの「E200」は、2L相当の動力性能かと思われるが、エンジンは1.5Lターボを搭載し、最高出力は184ps、最大トルクは28.6kg-mだ。この性能を自然吸気エンジンに当てはめると2.5Lに相当する。グレード名がE200では、やや謙遜している印象だ。ブランドによっては、グレードの数字と動力性能の間に一定の法則を設けているが、ユーザーからは分からない。

 このほかメルセデス・ベンツ「CLA」や「GLE」のクーペなども分かりにくい。一般的にクーペは2ドアボディなのに、CLAのクーペは4ドアセダン、GLEは5ドアボディのSUVになるからだ。天井が低く、ピラー(柱)やウインドウを寝かせたからクーペを名乗るが、これも紛らわしい。いずれもユーザーの分かりやすさを考えない、メーカーの自己満足に思えてしまうのは筆者だけだろうか。

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