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同じ「NISMO」仕様でも200万円以上違うのはなぜ? 日産「Z33フェアレディZ」の限定モデルが魅力的でした

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TEXT: 山崎真一 PHOTO: 日産自動車/AUTO MESSE WEB

  • バージョンニスモのリヤイメージ

  • S-tune GT専用のチューニングエンジン

  • S-tune GTのフロント
  • 380RS
  • タイプG
  • バージョンニスモのリヤイメージ
  • バージョンニスモのリヤイメージ

どちらもNISMOのサブネームが付くものの生い立ちや中味は大きく異なる

 5代目フェアレディZ(Z33型)は2002年から2008年までの6年間の歴史の中で、魅力的な特別仕様車やコンプリートカーが複数リリースされています。中でも飛び抜けた存在といえるのが、2004年1月に登場した「NISMO S-tune GT」と、2007年1月にデビューした「Version NISMO」の2台です。

 NISMOのサブネームが付いたコンプリートカーであることは同じですが、生い立ち、中身は大きく異なります。今回はこのNISMOモデルを中心に特別なZ33型を紹介していきます。

全国の日産ディーラーで買うことができなかった「NISMO S-tune GT」

 さて、2台のNISMOコンプリートカーですが、まず製造方法が違います。NISMO S-tune GTは当時コンプリートカー販売に力を入れていたNISMOが創立20周年記念事業として開発し、1台1台手作りで仕上げられています。

S-tune GTのフロント

 それに対して、Version NISMOはNISMOが企画、オーテックジャパンの手で開発、製造(いずれも持ち込み登録)。販売も前者はNISMOショップ(エキスパートショップとスポーツショップの一部)に限定していましたが、後者は全国の日産ディーラーで購入可能でした。

 エアロパーツはともにNISMOがモータースポーツ活動で培ったエアロダイナミクス技術を駆使して造形されています。ただし、前者はJGTC(全日本GT選手権)で優位に戦うために約1カ月だけ販売されたホモロゲモデル「タイプE」のボディキットを活用。後者はスーパー耐久にそのままの姿で参戦はしているものの、あくまでもそのノウハウ盛り込んだだけで、レース規定に沿ってデザインされたわけではありません。

 また、大きく違うのがエンジン。NISMO S-tune GTはNISMOによってヘッドまわり、ECU、吸排気系などまで手が入ったコンプリートエンジンのS1(S-tuneコンセプトエンジンスペック1)を搭載していますが、Version NISMOは標準車から変更はありません。

同じNISMOのコンプリートカーでも約200万円の価格差がある理由

 ただし、前者の300ps(前期型ベースで20psアップ)に対して、後者はノーマルで313ps(後期型のVQ35HR)と上まわっています。トータルバランスで走りの質感を磨くことにウェイトが置かれていたため、必要にして十分という判断だったのでしょう。

 なお、パワーでは劣るNISMO S-tune GTですが、レッドゾーンに吸い込まれるようなキレのいいフィールはVersion NISMOでは望めないメカチューンならではの魅力といえます。

 サスペンション/タイヤ&ホイールはともに専用品が奢られていますが、乗り味は前者がいかにもチューンドカーらしく硬質。強化されたブレーキシステムもダイレクト感があり、レーシングカー直系の香りを感じさせます。対して後者は、プレミアムモデルという立ち位置で、スポーティですが懐が深く、誰が乗っても安心で、バランスの良さが光るといった感じでしょうか。走りを比べると2台のクルマ作りの考え方が違うことがよく分かります。

 NISMO S-tune GTが682万5000円(Z33型で最も高額)に対して、Version NISMOは469万3500円(ともに発表当時)と200万円以上の差があります。これは前者がほぼワンオフの少量生産なのに対して、後者は量産を想定し、日産自動車の設備を使って製造しているからコストが抑えられたためです。

タイプ380RSはレース直系エンジンを搭載したスペシャルなマシン

 Z33の時代はコンプリートカーの認知の高まりにともなって、人の手を介し、時間をかけて製造する手法から、より良いクルマを多くの人に安価で届ける手法へ変わる過渡期だったといえるでしょう。

380RS

 なお、Version NISMOにはスーパー耐久レ―スの最上位クラスに参戦するために製造された「タイプ380RSコンペティション」、そしてそのロードバージョンである「タイプ380RS(300台限定)」も発売されています。

 ちなみにVersion NISMOは380RS用にNISMOが開発したVQ35HR改3.8Lエンジンの搭載を想定しており、外観、メカニズムなどに変更点はありません。ただし、400psオーバーの実力を秘めたレ―ス直系の350ps(ロードバージョン)エンジンはパフォーマンス、信頼耐久性、フィーリングを含めて大きな開きがあり、その希少性から現在、中古車相場は大きく値を上げています。

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