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ヒッチハイクの女性を助手席に乗せて「ラッセン・ボルカニック国立公園」へ! トヨタ「ハイラックス」の旅は道連れ──米国放浪バンライフ:Vol.14

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TEXT: 牧野森太郎  PHOTO: 牧野森太郎

5月26~28日 ラッセン・ボルカニック国立公園

 1915年5月22日、ラッセン山の山頂が大噴火を起こした。たまたまその場に居合わせた地元のアマチュアカメラマン、ベンジャミン・ルーミスが決定的な瞬間を撮影し、ルーミスはその後も定点で火山の変化を記録し続けた。彼が撮影をしたポイントはデバステイテッド・エリア(破壊されたエリア)という観光スポットになっている。

 山の周囲にあった森が溶岩で消え去り、そこに長い時間をかけて森が再生していく記録は興味深い。また、山頂から飛んできた大きな岩もそのまま「展示」されていて、噴火の威力を肌身に感じることができた。

湖畔のトレイルからラッセン山を撮影

 本来なら現在の火山活動が見られる、日本でいう「地獄」エリアなどがあるのだが、まだ公園内の道が一部しか開通していないため、観光のポイントは限定されていた。雪は溶けているのだからオープンしてもいいように感じるが、道路標識や観光案内、トレイルの安全を確認するのに時間がかかるのだそうだ。広大な敷地を管理するには、想像以上の労力が必要なのである。

 滞在したマンザニータ・キャンプグラウンドはマンザニータ湖の近くにある。初日はゆっくりと湖畔一周のトレイルを散策し、湖ごしに見えるラッセン山も撮影することができた。驚いたのは、上空を悠々と滑空していたタカが、突然、ものすごい勢いで水面に突っ込んだこと。きっと空から魚を探していたのだろうが、あの高さから魚を見つけ、さらには強烈にダイブする生命力には舌を巻いた。動物たちはみんな、ものすごい力を持っている。

次に目指すのは大好きなシャスタ山

 翌日は、中級者向けのクラッグレイク・トレイルを歩いたが、戻ってくるハイカーたちの顔色がもうひとつ冴えない。ようやく湖に着いて、その理由が分かった。湖はすっかり干上がっていたのだ。昨年の夏から続くカリフォルニアの旱魃(かんばつ)は、本当に深刻だ。

 キャンプ場に2泊、さらにその近くのKOA(Kamp Of America:全米チェーンのキャンプサイト)に1泊してラッセン・ボルカニック国立公園の滞在を終えた。翌日からはさらに北上、大好きなシャスタに向かう予定である。

 なお、初日にデバステイテッド・エリアを見学した後、ビジターセンターに寄ってみた。すでに3時間以上が経ち、駐車場は多くのクルマで埋まっていた。ぼくもクルマを降りてビジターセンターやブックストアに戻ってみたが、彼女の姿はもうどこにもなかった。

■「米国放浪バンライフ」連載記事一覧はこちら

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  • 牧野森太郎
  • 牧野森太郎
  • アウトドア誌、ライフスタイル誌などの編集長を経験。2001年にアメリカでキャンピングカーを購入して以来、国立公園を訪ねることをライフワークとする。著書に『アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅』『自分自身を生きるには 森の聖人ソローとミューアの言葉』(ともに産業編集センター)がある。カリフォルニア州シェラネバダ山脈のジョン・ミューア・トレイルを計30日かけて踏破したレポートがデルタ航空機内誌「sky」に掲載され、カリフォルニア観光局のメディア・アンバサダー最優秀賞を受賞。
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