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【特別インタビュー】JASMA事業部長水口大輔氏が語る「EV時代におけるJASMAとマフラーの役割」とは?

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TEXT: 塩見 誠(SHIOMI Makoto)  PHOTO: 神村 聖

規制緩和で一気に注目を集めたJASMA

規制緩和によって、クルマのチューニングの自由度が大きく広がったのは、1995年のことだった。それまではわずかな車高ダウンですらアウトであったのが、最低地上高90mmが確保されていれば40mmまでのローダウンが可能となり、溶接やリベット止めなど、簡単に取り外せないものはNGだが、ネジ止めやビス止めなどのエアロパーツの取り付けも可能になった。マフラー交換も音量などが規制値に収まっていて、出口がバンパーから飛び出していなければ、車検に通るようになったのだ。

「このとき、多くの人はチューニングやカスタマイズの自由度が増したことを歓迎していました。もちろん、パーツメーカーもそうでした。しかしその後、保安基準に適合さえしていればいいんだろ? というパーツが増えてしまったのです。

そのため、製品によっては購入したときは大丈夫でも、いざ車検のときには保安基準に適合しなくなっている、ということも起こりはじめました。そこで見直されたのがJASMAでした。

JASMAの認定品であれば大丈夫という認識となっていったわけです。これは、それまでJASMAが厳しすぎるといわれることもあった基準の中で活動してきたことが大きかったと思います。もちろん、JASMA認定品であっても経年劣化によって車検時には保安基準をクリアできない場合もあります。

しかしこれは、純正マフラーであっても同じことです。腐食して穴が開いたりした純正マフラーは、交換しなければ車検には通りません。

そんなとき、純正マフラーの新品を付けるのではなく、JASMA認定品を装着していただけるケースも増えてきました。マフラーの腐食はおもに排気ガス中の水分によって起こりますので、ちょい乗りが多い方はたまには排気ガスの温度が上がり、内部を乾燥させられるように高回転を使っていただければ、マフラーが長持ちします」

EV時代におけるJASMAの役割とは

最後に、今後のマフラー業界の展望について、水口氏に伺った。

「2017年ごろから、JASMAとNAPACの合流についての話し合いが始まりました。今後のクルマを取り巻く変化を考えたとき、社会との共存、環境との共存ということが重要になっていくと思います。そのとき、個別に活動をしていくよりも全体でまとまって活動範囲を広げていくことが重要なのではないか。その観点からJASMAもNAPACに合流していくこととなりました。

クルマというのは、移動の手段であるのと同時に五感で愉しむものでもあると思っています。今後EV化が進むという予測もありますが、同時に内燃機関も、バイオフューエルや水素などを燃料とした環境性能の高いものへと変化していく可能性が高いです。

そのとき、マフラーはやはり必要です。EVであっても、走行音が必要といわれているように、5感の中の『聴く』という部分は運転者にとっても歩行者にとっても重要なものです。こうした点からもマフラーメーカーは今後も新たな開発を進めなければなりませんし、JASMAとしても社会情勢の変化や環境における影響をふまえて常に変えるべき部分は変えていく必要があると思っています」

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  • 塩見 誠(SHIOMI Makoto)
  • 塩見 誠(SHIOMI Makoto)
  • 1965年生まれ。学生時代からオートバイとクルマに熱中し、自動車雑誌編集ののちフリーランスライターに。これまでAE86トレノ、CC72Vアルトワークス、E38AギャランVR-4RS、1980年式シロッコ、CD9Aランサー・エボリューション、プジョー306スタイルなど、クルマを乗り継ぐ。オートバイはCB250RS、RZ250、ZZ-R1100、T-MAXなどつねに複数台所有。現在の愛車はフタ桁ナンバーのアルファ ロメオ156V6とサーキット遊び用のNCP91ヴィッツRS・TRDターボM、JA45クロスカブ。
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