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日産「プレセア」はミニ「インフィニティQ45」だった!? 遅れてやってきたバブルなクルマはセンス抜群でした

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: 日産自動車/AMW編集部

インテリアは素材もデザインも徹底吟味し7種類から選べた

パワートレインやサスペンションがサニーと共通なのはローレルスピリットと変わらないが、ホイールベースは70mm延長され、エンジンもサニーにない2Lを設定(そのほか、1.5Lと1.8Lを用意)。サニーの上級車という立ち位置は変わっていない。

個性的な外観に負けず劣らず入念に仕上げられたのがインテリアだ。曲面を多用した優美なダッシュボード、世界初のブルーに光るマリーンブルーメーターもさることながら、素材やデザインはデザイナーが徹底的に吟味している。

上級のCt.IIでは素材、形状はツイード、モケット、本革&専用クロス(オプション)、スポーツ(オプション)の4種類のシート、さらにスポーツを除き、それぞれ2つのカラーから選択可能と計7種類から選べるなど、「新たな時代の小さな高級車に相応しい贅沢なものを作ろう」というこだわりが細部まで行き届いていた。バブル期は自動車エンジンニア、デザイナーらにとってつくづく幸せな時代だったと思う。

さらなる上級化は果したが独自性が薄れた2代目

1995年に2代目へとモデルチェンジするが、バブル崩壊と日産の経営不振の影響を受け、ベースとなるサニーとの部品共用化を含めたコストダウンが進んだ。そして、営業サイドからの要望(ネガ潰し)でフロントフェイスは一般的なグリル付きとなり、リアコンビネーションランプの大型化など王道セダン路線にやや回帰。不満が多かった居住性を改善するため、ホイールベースも80mm延長されている。

2代目プレセア

さらにエアバッグ、ABS、ブレーキアシストなどの安全装備の標準化を積極的に図るなど、高級パーソナルセダンらしい装備も盛り込んだ。だが、初代の持っていたプレーンな美しさ、洗練された雰囲気は影を潜め、ひと目でプレセアと分かる個性は薄れた。

こうなるとプレセアを積極的に選ぶ理由は減り、上述したとおり、バブル崩壊とともにパーソナルセダンのマーケットも縮小。さらには日産リバイバルプランによる車種整理も重なり、1999年に御役御免となってしまった。

ただ、仮に2代目のデザインが飛び抜けてカッコよかったとしても、クルマに求めるニーズの多様化という時代の流れに逆らうことは難しく、終焉を迎えることを免れなかっただろう。宝石の名前のとおり、インパクトのあるデザインで輝きを放った1台だ。

12
  • プレセアの正面
  • 初代カリーナED
  • 2代目プレセア
  • プレセア
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