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112台だけの伝説のアルファ ロメオ「TZ1」を入手! ドイツ車好きがイタリア車に転向したもっともな理由とは

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典

TZは公道でもサーキットでも走りやすい

そしてようやく手に入れた念願のTZ1だが、元はといえばフェラーリをはじめとするF1チームで活躍したスイス人レーシングドライバーのクレイ・レガツォーニがファーストオーナーだった個体とのこと。SZを買った後に前オーナーと話がついたものの、コロナ禍もあって4年も待つことになったそうだ。

「ジュリアが新車だった時代の技術責任者だったオラッチオ・ザッタが直々にTZ1を手がけたといわれています。当時のアルファ ロメオは鋼管フレームを持っていなかったので、57kgしかないTZ1のチューブラーフレームはアンブロジーニという会社が造ったものです。ここはセスナやヘリコプター用のフレームを造っていたところで、クルマ用はTZ1のモノが初めてだったようです。後に高い評価を得て、F1のフレームを造るまでに成長しました。スゴイ話ですね。

1960年代のアルファ ロメオはさまざまなモデルを出し、デリバリー数が増えていたので、生産が追いつかなくなり、TZ1はアルファ ロメオのレース部門であるアウトデルタが組み、最終調整をアルファ ロメオが担当して出荷していました。ということもあり、TZ1の車両重量は660kgで、それでいて100Lも入るタンクを積んでいます」

と語ってくれた川瀬さん。ちなみに、オリジナルのエンジンを降ろして保管しており、いまはGTA用のツインプラグ仕様を積んでいるそうだ。

SZはアクセルが軽く、1300ccエンジンの吹け上がりもいいので驚くほど軽快に走ることができ、いっぽう1600ccエンジンを積んでいるTZ1はトルクがあり、公道でもサーキットでも乗りやすい、とも話してくれた川瀬さんは日本屈指の自動車趣味人といえる。これからも珠玉のクラシックスポーツカーを増やし、後世に遺してくれるだろう。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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