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1930年式「ベントレー」と2016年式「トヨタハイブリッド」の共通点とは? 富士スピードウェイホテルのベランダから24時間耐久レースを観戦しよう!

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了

富士6時間で優勝を飾ったTS050 HYBRID

一方のトヨタは、1975年の第43大会にシグマ・オートモーティブが製作したシグマMC75に1.6Lの2T-Gにターボを装着したエンジンが搭載されていたのがル・マン“事始め”でした。ちなみにこの時のドライバーは鮒子田寛/高橋晴邦とトヨタ系の2人で、シグマは現在、SUPER GTにトヨタのサテライトチームとして参戦しているサードの母体でもありました。

その後、1980年にはトムスや童夢とジョイントして童夢セリカを走らせていますが、トヨタとして本格的な参戦を始めたのは1985年から。最初は童夢が製作するグループCカーにトヨタ製のエンジンを搭載する格好でしたが、次第に開発の主体がトヨタに移管されていきました。

そしてグループCからLM-GT1、LMP1、と参加カテゴリーが変わりながらも参戦を続けていきますが、2位入賞は何度もあったもののどうしても優勝には手が届きませんでした。しかし、2016年シーズンに向けて開発したTS050 HYBRIDで参戦した2018年のル・マン24時間で悲願の初優勝を飾ることになりました。そして2022年まで5連勝を達成しています。

トヨタTS050 HYBRID

展示されたTS050 HYBRIDは2016年シーズンに小林可夢偉らのドライブでル・マン24時間レースを2位で走り切った#6号車で、同年の世界耐久選手権(WEC)シリーズ戦の富士6時間で見事優勝を飾っています。1930年式のベントレーと並ぶと同じル・マン24時間参戦車両とは思えませんが、それがレースの進化、そして歴史なのでしょう。

* * *

富士モータースポーツフォレストの核となる富士スピードウェイでは2023年5月27~28日に富士24時間耐久レースが、また9月10日にはWECシリーズ戦の富士6時間が開催予定となっています。富士スピードウェイホテルに宿泊し、ベランダからレースを観戦。またホテルに併設された富士モータースポーツミュージアムで耐久レースの歴史に浸る……。これまでとは違ったレースを楽しむのも一興ではないでしょうか。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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