水気の拭き上げは「吸う」が基本
カーシャンプーがどこかに残っていないかを確認したら、水気の拭き上げである。筆者は大判の吸水クロスを使い、それを大きく広げ、ボディにペタンと乗せ、四隅の手前左右角を持ってスルスルと手前に引く拭き取り方法を1980年代から実践している。吸水クロスに手のひらを乗せ、上から圧をかけてゴシゴシ拭き上げるよりボディ・塗装に優しく、また大面積を一度に拭き上げられ、効率もいいというわけだ。
ちなみに筆者はフロントウインドウ、ワイパー付きリアウインドウは、ガラス面専用に用意した吸水クロスを使っている。とくにワックスをかけているクルマだと、そのワックス油分がウインドウに移ると、ギラギラ視界の原因になるからだ。
拭き上げ後は近所を少し走らせる
ボディ全体、そしてこの記事の第一回目で洗ったタイヤ&ホイールと下まわり(別の専用吸水クロスを使用)の水気を拭き上げたら、洗車は完成……ではない。洗車のプロのように、エアブローで細部に残った水気を吹き飛ばす作業が行えないとしたら、その後、ボディに無数ある隙間から、ジワジワと水がしたたり落ちてくるはずなのだ。そこにホコリなどが付着すると、これまた水垢付着の原因になってしまう。
そこで、すぐにドライブに出発しないのであれば、軽くブレーキングしつつ近所を少し走るなどして、細部に残った水気を流し落し、そこだけ拭き取っておきたい。ここまでして、完璧な洗車が完了するのである。また、洗車後、すぐにドライブに出かけるのであれば、最初の休憩時に拭き取っておく(できるだけ早く)。ドライブ途中であれば、染み出した水気の拭き取りはティッシュでもOKだ。
もし、時間があれば、ウインドウをガラスクリーナーで磨き上げ、タイヤワックスを塗布したい。クルマはガラス部分がクリアで、黒いパーツが黒々としていると、より精悍に、ビシッと引き締まって見えるものなのである。