クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CLASSIC
  • トヨタ初代「イプサム」はワゴンとミニバンのいいとこ取り!「イプー」の愛称で親しまれたのになぜ販売が低迷した?
CLASSIC
share:

トヨタ初代「イプサム」はワゴンとミニバンのいいとこ取り!「イプー」の愛称で親しまれたのになぜ販売が低迷した?

投稿日:

TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: AMW編集部

  • フロントシートはウォークスルーになっていた
  • セカンドシートにキャプテンシートの仕様は設定されなかった
  • インパネカラーは、ライトシルバーのみだった
  • ウォークスルー実現のため、シフトレバーはコラム式を採用
  • ラゲッジスペースは、トレイの下にも用意されていた
  • カラーはすべてボディ下部がシルバーのツートンになる
  • 運転のしやすさや税制面での有利さが販売に繋がった
  • エンジンはハイメカツインカムの3S−FE 型を搭載
  • LセレクションEXとSセレクションには、アルミホイールを標準装備していた
  • 運転席と助手席にはUVカットガラス、Lセレクションのセカンド・サードシートには、プライバシーガラスを標準装備
  • オデッセイよりも一回りコンパクトなボディサイズが「運転しやすい」印象を与えた
  • 1996年にデビューしたトヨタ イプサム

キャプテンシートは存在しない7人乗りだったイプサム

1990年代中盤に始まったミニバンブームは、それまでどちらかというと人員輸送車という側面の強かった3列シート車を、乗用車感覚で乗ることができるファミリーカーへと変化させており、その先陣を切ったのは1994年に登場した初代ホンダ「オデッセイ」であることは明白だ。

運転のしやすさや税制面での有利さが販売に繋がった

その後、各メーカーもオデッセイに追い付け追い越せの勢いで、さまざまなモデルをリリースしたのだが、その中でもスマッシュヒットを記録したのが1996年5月に登場した初代トヨタ「イプサム」。1997年の販売台数ランキングでは9万2822台を売り、10位のオデッセイを上回る7位という販売台数を記録した。

1620mm(2WD車)と比較的低めの全高に4枚のヒンジドア+テールゲート、3列シートを備えるというコンポーネンツはオデッセイと同様で、オデッセイを意識していたのは一目瞭然だったが、オデッセイと異なる点としては全幅1695mmの5ナンバーサイズで、搭載エンジンも5ナンバーサイズ内に収まる2Lエンジン(とディーゼルエンジン)となっていた。運転のしやすさや税制面での有利さが販売に繋がったと言えるだろう。

シートレイアウトも2列目キャプテンシート仕様は存在せず、すべて2-3-2の7人乗りとなっていたのもイプサムの特徴となっていた。

またイメージキャラクターとして「イプー」というキャラクターが存在し、カタログなどに登場しただけでなく、オリジナルのグッズやステッカー、果ては絵本などが販売されるなど、1車種のキャラクターの範疇を超えた活躍を見せていたのも初代イプサムを語る上で外すことができないエピソードである。

このように好調なスタートを切った初代イプサムであったが、5ナンバーサイズのボディが故に車内が狭いというデメリットがあり、価格もオデッセイとそこまで変わらない(エントリーグレード同士で15万円ほど)にもかかわらず、そこまで質感も高くないという声もあって徐々に販売は失速。

1998年4月のマイナーチェンジのタイミングで、通常モデルには存在しないイエローのボディカラーやサードシートレスの5人乗りのシートレイアウト、ビレットグリルなどを備えた特別仕様車「U.S.カスタム」を追加するなどテコ入れをしたが、残念ながら当初の人気を回復するまでには至らなかった。

結局、2001年に登場した2代目は3ナンバーサイズのボディと2.4Lエンジンとライバルのオデッセイに近いものとなり、大人気モデルとはならなかったものの2010年まで販売されるロングセラーモデルとなったのだった。

すべて表示

 

 

 

 

 

ranking

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

ranking

AMW SPECIAL CONTENTS