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マツダはフューエルキャップのデザインもぬかりなし! 給油するたびにこだわりが伝わります【Key’s note】

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TEXT: 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)  PHOTO: 木下隆之

  • 給油中
  • ディーゼル用軽油のキャップは緑
  • ハイオクガソリン用のキャップは黄色
  • 試乗したCX-5に装着されていた
  • レギュラーガソリン用のキャップは赤
  • 最近は給油口のふたにキャップを装着できる車種も多い

見えないところだからこそ心配りを

レーシングドライバーであり自動車評論家でもある木下隆之が、いま気になる「key word」から徒然なるままに語る「Key’s note」。今回のキーワードは「フューエルキャップ」についてです。給油口はあまりスポットがあたりませんが、マツダはこだわりがあるようで、木下さんの最近のお気に入りとのこと。こだわりポイントを紹介しながら、フューエルキャップへの想いを語ります。

ただの印字ではないところに驚き

ガソリンスタンドのセルフ式がポピュラーになって久しい。危険物に関する取り扱い規制が緩和されたのが1998年です。

それまで、給油装置に触れることはできるのはガソリンスタンドの従業員に限られていました。海外では古くからセルフ式がポピュラーでしたから、どこかもどかしい気持ちでもありましたね。

従業員の手が空くのを待つのは、根っからのセッカチである僕にはイライラが募る時間でもありました。レーシングドライバーを生業としていることもあり、「給油=タイムロス=負ける」という公式が染みついています。しかも、日々の移動距離はなまなかなタクシー運転手より伸びることもあります。「給油=タイムロス=儲からない」という公式でもあるのです。ですからセルフ式ガソリンスタンドが解禁になった時には、喜びのあまり飛び上がったものです。

いまでは多くのユーザーがセルフ式のガソリンスタンドを利用していることでしょう。あるいは若いユーザーでは、旧来のセルフ式ではないフルサービスのガソリンスタンドを知らないという方も、もしかしたらいるかもしれません……。

セルフ式の普及に合わせたわけではないのかもしれませんが、ガソリンの給油口のデザインはメーカーによって様々です。僕が個人的に気に入っているのは最近のマツダが採用しているタイプです。

機能的に特筆すべきものはないのですが、キャップが美しくカラーリングされていることに驚かされました。オプション設定のようですが、ただ安価な塗料で塗装したのではなく、油種が印字された光沢のある素材が貼りつけてあるのです。ガソリンキャップは、給油の時にしか目にすることがない影の存在ですが、そこにもデザインが及んでいることに感心させられました。さすがに、デザインに一家言あるマツダらしいですね。

レギュラーのキャップ

しかも、レギュラー仕様は赤、ハイオク仕様は黄色、軽油仕様は緑に色分けされています。スタンドの給油ノズルも同様に色分けされているので、これならば油種を間違えることはなさそうですね。誤って給油するとエンジンを傷めてしまいます。マツダの優しい配慮の表れです。

給油口はガソリン臭が染み付いていますし、あふれた燃料にチリや埃が付着しています。けっして清潔とはいえません。潔癖なひとでしたら、触れることにも抵抗があるかもしれません。ですが、給油はしないわけにはいかない。少しでもカーライフが清潔であるようにと願っての配慮のような気がします。

給油口のデザインなど、カタログで声高にアピールするほどでもありません。販売店のセールストークとしても地味です。給油口が気に入ったから「CX-5」を購入するというのも、動機としては期待できないですよね。ですが、こんな影の存在にもコストアップを覚悟で(おそらくちょっと高価ですよね)、妥協せずに手を加えるマツダの良心には心が震えます。

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  • 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
  • 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
  • 1960年5月5日生まれ。明治学院大学経済学部卒業。体育会自動車部主将。日本学生チャンピオン。出版社編集部勤務後にレーシングドライバー、シャーナリストに転身。日産、トヨタ、三菱のメーカー契約。全日本、欧州のレースでシリーズチャンピオンを獲得。スーパー耐久史上最多勝利数記録を更新中。伝統的なニュルブルクリンク24時間レースには日本人最多出場、最速タイム、最高位を保持。2018年はブランパンGTアジアシリーズに参戦。シリーズチャンピオン獲得。レクサスブランドアドバイザー。現在はトーヨータイヤのアンバサダーに就任。レース活動と並行して、積極的にマスコミへの出演、執筆活動をこなす。テレビ出演の他、自動車雑誌および一般男性誌に多数執筆。数誌に連載レギュラーページを持つ。日本カーオブザイヤー選考委員。日本モータージャーナリスト協会所属。日本ボートオブザイヤー選考委員。
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