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「カウンタック」史上最高額の2億4000万円! ディカプリオと共演した「アニバーサリー」は12台のみのアメリカ仕様でした

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: 2023 Courtesy of RM Sotheby's

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』に登場した

2013年に公開されたマーティン・スコセッシ監督の映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』。このアニバーサリーは、その主役であったレオナルド・ディカプリオとともに登場した個体である。ディカプリオは、同作で飛ぶ鳥を落とす勢いの金融業者、ジョーダン・ベルフォートを演じている。

映画には1980年代後半から1990年代前半にかけてのスポーツカーや高級車が多数使用され、カーマニアにはまさにたまらない映画のひとつだったのだが、その中でも主役級、いや完全に主役の座を演じたのがこのカウンタック アニバーサリーだった。

映画の撮影には2台のアニバーサリーが用意され、さらにエグゾースト・サウンドを録音するために5000QVも調達された。そして衝撃的なことにスコセッシ監督は、クラッシュシーンにおいてもアニバーサリーの使用にこだわった。この出品車は運よくクラッシュのシーンを避けることができたもう1台のアニバーサリーである。

鮮やかなビアンコ(ホワイト)のボディに、やはりビアンコのインテリアカラーで仕上げられたこのアニバーサリーは、その生涯の大半をアメリカの東海岸で過ごし、その初期にはニュージャージー、ペンシルバニア、フロリダなどを行き来した。

アメリカ仕様の特徴である大型のフロントバンパーは、映画撮影中には欧州仕様の小型のバンパーを装着しており、リアウイングもシーンによって着脱されたという。そして撮影が終了後、長年のエンスージアストであったオーナーから譲り受けられ、アメリカ仕様のフロントバンパーに大型のリアウイングという工場出荷時の外観へと戻されたのだという。

カウンタック アニバーサリーの中でも、特に他車を圧倒するヒストリーを持つ今回の出品車。RMサザビーズ社のニューヨーク・オークションでの落札価格は、じつに165万5000ドル(邦貨換算約2億3830万円)と驚異的な数字を記録した。参考までにこれは同オークションにおける4番目の高値となるもので、過去にオークションで落札されたカウンタックの記録を88万ドルも上回っている。

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