2024年上半期の営業利益は33%減
ベントレーモーターズは、2024年の上半期の営業利益が2億6100万ユーロ(約441億2466万円)、売上高が13億8800万ユーロ(約2346億5528万円)であったと発表しました。世界的に厳しい経済状況にもかかわらず世界販売台数は5476台を記録しましたが、どの項目も昨年の同時期より数字を落とす結果となりました。この結果をベントレーはどのように捉えているのでしょうか。
新型コンチネンタルGTスピードに期待
ベントレーモーターズは、2024年上半期の営業利益は2億6100万ユーロ(約441億2466万円)を計上したと発表した。これは昨年同時期の3億9000万ユーロ(約659億3340円)に比較して33%減となる。
この半年間の全体の売上高は、昨年上半期の16億8100万ユーロ(約2841億8986円)に対し、17%減の13億8800万ユーロ(約2346億5528万円)であった。売上高営業利益率も前年同期の23.2%から18.8%に減少した。
この結果について、取締役会の財務およびIT担当メンバーであるヤン・ヘンリック・ラフレンツ氏は、次のようにコメントしている。
「2024年上半期は厳しい結果となりましたが、この半期決算は、今後数年間におけるモデルの完全電動化を含め、当社の主要な戦略的イニシアチブと投資計画の実現に引き続き注力するための基盤を提供するものです。
いくつかの主要市場では依然として厳しい販売が続くと予想していますが、最近発売された新型コンチネンタルGTスピードには楽観的な見方が多く、このクルマが世界市場に投入される2024年後半から2025年初頭にかけて、受注台数に大きな好影響を与えると期待しています」
上半期の販売台数5476台のうち、SUVの「ベンテイガ」(ベンテイガEWBモデルを含む)が全体の41%を占め、「コンチネンタルGT/GTC」が34%、「フライングスパー」が残りの25%を占めた。
全世界での販売台数は前年同期比で23%減少し、アメリカ大陸が依然として最も好調な市場であり、中国と欧州がそれに続いた。
AMWノミカタ
ベントレーと同じフォルクスワーゲングループのランボルギーニが好調な業績を見せる中、ベントレーは対照的な結果となった。この要因はモデルライフサイクルの関係や、電動化に向けての設備投資によるものであるとコメントしているが、新型コンチネンタルGTスピードの導入は年後半になることからも、引き続き厳しい販売状況が続くのではないかと予想できる。
主要マーケットでは、特にイギリスの販売が38%減、中東が33%減、日本を含むアジアパシフィックが29%減と大きく足を引っ張る形となっている。年内はほぼベンテイガしか販売モデルがない中、来年以降に向けて新型コンチネンタルGTスピードの認知拡大とオーダーバンクをいかに増やしていくかが今後の業績復活の鍵となるだろう。