マーケットの評価はいかに?
2024年8月に開催されたRMサザビーズ「Monterey 2024」オークションには、ヴェクターの波乱万丈な歴史を彩る2台のプロトタイプと2台の生産モデル、合わせて4台が出品された。
1991 Vector W8 Twin Turbo
ヴェクター初の生産モデルであるW8 ツインターボは17台が生産されたといわれているが、オークション出品車はそのうちの1台。パープルのボディにブラックのオールレザー・トリムに仕上げられた唯一の個体とされ、新車として購入された際の請求書や通信記録など、詳細な資料が揃っている
2023年、ヴェクター・オートモーティブ社の元エンジニアリング主任、デビッド・コストカ氏が、総合的な整備を施したとのことである。
RMサザビーズと「The Turbollection」の協議のもと、80万ドル~100万ドル(邦貨換算約1億1500万円~約1億4400万円)のエスティメート(推定落札価格)が設定されたが、競売では落札に至らず。しかしそののち、営業部門を介して販売されたようである。
1993 Vector Avtech WX-3R Prototype
オリジナルのツインターボ、7L、オールアルミ製V型8気筒エンジンを搭載した「アヴテック WX-3R」は1992年および1993年のジュネーヴ・ショーに出展されたプロトタイプのみに終わったことから、この個体は現存する唯一のWX-3Rということになる。
ヴェクター創業者のジェラルド・ヴィーゲル氏が2019年まで所有し、現在新車からの走行距離は2625マイル(約4200km)未満。2019年から2021年にかけて実施された約30万ドルのレストア作業の恩恵を受けているとのことである。
130万ドル~150万ドル(邦貨換算約1億8700万円~約2億1600万円)のエスティメートが設定されながらも、競売ではリザーヴ(最低落札価格)に届かず、「Not Sold(流札)」に終わった。

























































































































