万が一その場から避難する必要に迫られたときはクルマを置いていく
運転できないほどの大雪に遭遇し、スタックしてしまい身動きが取れない場合、はたしてどう対処するのが安全かつ周囲に迷惑をかけないのでしょうか。大前提として暴風雪が予想されるときは外出を控えるのがベストですが、どうしてもクルマで出かける必要性があるなら、立ち往生したときに備え、緊急時に身を守るための道具をマイカーに搭載しておくようにしたいです。
冬場は食料も車内に備えておく
十分な溝のあるスタッドレスタイヤを履くのは当然として、まずは自力で脱出するための雪かき用スコップやスロープ、そして牽引ロープは誰かを助けるときにも役立つはずだ。また長靴を含む防寒着も必須。作業に役立つのはもちろん、脱出できず車内で長時間を過ごすときは、エンジンをかけっぱなしだと一酸化炭素中毒を起こす可能性があるので、こまめにマフラーの周囲を除雪する必要がある。また、極力エンジンを切り、厚着して待つのが安全であると心得よう。
自力で動けないと判断すれば道路緊急ダイヤル(#9910)や、JAF(#8139)に電話して状況を伝えつつレスキューが来るのを待つ。もっとも豪雪のときは救助の依頼が殺到して、待ち時間がかなり長くなることも考えられる。そんなときのために飲料水および食料、携帯トイレなども積んでおけば便利だ。
脱出経路の確保を常にする
降雪量によっては短時間でドアが開かないほど積もることもあり、定期的に風下側のドアを開いて脱出経路を確保するのも忘れずに。続いてクルマから降りて避難しなければならないほどの、記録的な豪雪に遭遇してしまったケースを考えてみよう。
参考にするのは災害対策基本法の第76条。2011年に発生した東日本大震災のとき多くのクルマが放置され、救助の妨げになったことを受けて2014年に一部が改正された。法律でいえば大雪だろうと凍結だろうと、悪天候でも駐車違反の除外対象にならない。
しかしクルマを置いて逃げなければならない、つまり生命に危険が及ぶような状況であれば、すぐ取り締まられるようなことはないはずだ。上記の災害対策基本法では放置したクルマの移動に関する規定が盛り込まれ、運転者へ移動命令を出すことや道路管理者による車両の移動が可能となった。
つまり最適解はなるべく緊急車両などの妨げにならない場所に停め、窓を閉めて貴重品を携帯したうえでキーを付けっぱなしで避難。どさくさに紛れた盗難を心配する気持ちも分かるが、優先させるべきはクルマより何といっても生命だし、車検証を持ち出せばある程度リスクは軽減できる。
貴重品はかならず持つ
なお上で述べた移動命令に対し運転者が措置をとらない場合や、命令の対象者が現場にいない場合はやむを得ない限度において、当該措置に関わる車両その他の物件を破損することができる、という一文が明記されたのは東日本大震災で得た教訓だろう。
クルマを置いて避難するほどの雪に遭遇する確率は低いかもしれないが、出かけるときは車内に長く取り残されても大丈夫なくらいの装備を整え、途中でガス欠を起こさないように燃料もあらかじめ満タンにしておく。万が一その場から避難する必要に迫られたときは、キーを付けたままで貴重品は忘れず持ち出すこと。大切なマイカーを誰かが勝手に動かすのは不安かもしれないけれど、通行止めの早期解除など一刻も早く復旧させるためと割り切るしかない。












































