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ポルシェ「911」からルノー「ドーフィン ゴルディーニ」になぜ乗り換えた? RRでラリーで活躍したクルマが好き! DIYで仕上げた自慢のポイントは?

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)

  • 1965式のルノー ドーフィン ゴルディーニのオーナーの大塚健二さん(右)。隣の友人、太田祐市さん(左)の影響でヒストリックカー趣味に目覚めたそうだ
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:ドーフィンは1956年から1968年まで生産された。ハイスペックバージョンであるゴルディーニには、4速マニュアルと4輪ディスクブレーキが標準装備された
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:真っ赤なボディが印象的
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:リアのエンジンフードにはこの時代を反映したデザインのエンブレムを配する
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:排気量845ccは変更せずに、ノーマルの最大出力27psに対して最大出力36psを発生するゴルディーニのユニット
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:車体前部のフード内はトランクルームとなっている。その下部は、車体前部から出し入れするスペアタイヤのスペースとなっている
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:ステアリングホイールを含めてノーマル状態のインパネであるが、本来はポケットである部分にタコメーターを追加している
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:追加したタコメーターがドライバーの目線に向くようにオフセットリングを自作するなど、DIYの芸も細かい
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:本来は3速ミッションであるが、ゴルディーニは4速ミッションが標準装備されている
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:コブラ製のバケットシートは手製のシートレールに搭載。ウレタンフォームを注入した角パイプで作ったというが、これがボディ剛性を上げている
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:ヘルメットのケースもちょうど良い革張りのものを用意。これも友人の太田祐市さんが「雰囲気が合うよね」と見つけてくれたそうだ
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:リアドライブのトラクションをかけながらのコーナリングがたまらないというオーナーの大塚さん
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:本来15インチに135というタイヤのサイズは現在のラインナップでの選択肢は少ないが、この個体はアルピーヌ A110の標準ホイールで13インチ化
  • ルノー ドーフィン ゴルディーニ:「クルマは走らせてあげてこそ」という大塚さん。この日もパイロンスラロームに果敢にアタック。とくに1本目は豪快にテールをスライドさせ、観客を沸かせた

ラリーで活躍したRRの小型乗用車を発見

2024年11月24日に神奈川県の大磯ロングビーチで開催された「71回 SHCC(湘南ヒストリックカークラブ)大磯ミーティング」。今回は、1956年から1968年まで生産されたルノー「ドーフィン」のなかでもハイスペックバージョンである希少な「ゴルディーニ」に乗るオーナーに話を聞きました。

ヒストリックカー好きの友人から影響を受けて購入

「クルマは走らせてナンボ」と愛知県岡崎市のキョウセイ交通大学内にあるキョウセイドライバーランドで定例のコースジムカーナなど、愛車でのモータースポーツを楽しんでいる大塚健二さん。2024年11月24日に神奈川県の大磯ロングビーチで開催された「71回 SHCC(湘南ヒストリックカークラブ)大磯ミーティング」には、ルノー「ドーフィン ゴルディーニ」を購入した2016年から参加しているという。

「じつは今日は久しぶりのSHCCなんですよ。しばらくはブレーキパッドの入手に時間がかかってしまい参加できませんでした。部品なんかは全部太田くんが探してくれて、今回も彼のおかげで参加できました」

この日一緒に来ていた友人の太田祐市さんは同級生。超がつくほどのクルマ好きで、このドーフィン ゴルディーニを選んだのも彼からの影響だそうだ。

「ドーフィン ゴルディーニの前はポルシェ 993に乗っていたのですが、彼のおかげでヒストリックカーに興味を持ちはじめて、やっぱりリアエンジン・リア駆動が好きなんでしょうね。それでドーフィン ゴルディーニを選びました」

各部をDIYで仕上げて快適に

普段はトヨタ「ヤリス」に乗っているという大塚さんのこれまでの愛車ラインナップを見ると、フォード「フィエスタST」、スバル「インプレッサ」、トヨタ「MR2」、ポルシェ「911(タイプ993)」とラリー車が多いのが分かる。乗りはじめてからドーフィンの歴史を調べていくとラリーでも活躍していたことが分かり、やっぱりドーフィン ゴルディーニが来たのは必然だったんだと大塚さんは笑顔で話す。

後付けしたタコメーターがドライバー正面に向くようにオフセットリングを作るなど、8年間の所有のなかでDIYも楽しむ。ボディ剛性の強化にも寄与している自作のシートレールも自慢の部分だ。

「発泡ウレタンを注入したアルミの中空角材でシートレールを作り、サイドメンバーとセンタートンネルに近い部分で固定したのですが、ブレースバーのような効果が出てフロアの剛性感が上がって運転しやすくなりました」

もともとフロアのよじれも大きいのか、明らかにその違いを体感していると大満足。また本来15インチに135というタイヤのサイズは現在のラインナップでの選択肢は少なく、ドーフィン ゴルディーニのオーナーたちが困っているのだとか。

「ほとんどの人が13インチにしているのですが、3穴ホイールの入手は困難ですし、タイヤサイズも限られてしまいますね。クルマが非力なのでちょうど良いバランスとは思いますが、こうしたトライアル競技の時はハイグリップタイヤを選びたくなります(笑)」

ちなみに、大塚さんは初期のアルピーヌ「A110」のホイールを流用し、部分的に黒くペイントして装着している。4ドアで使い勝手も良くて、非力だけどテールもスライドできるし、疾走感が楽しいという大塚さん。この日もテールを大きくブレイクさせて場内からやんやの喝采を浴びる走りを見せてくれた。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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