理想の間取りをゆとりをもった敷地で
愛車とともに住まうことを考えるのは、クルマ好きならば一度はあるかもしれません。ドライブしていなくても、常に愛車を感じられる住まいは、クルマ好きにとっては理想の住居。そんな夢の「ガレージハウス」をAMWがご紹介。今回は、とにかくゆったり住まうためのガレージハウスです。
平屋建てで愛車を愛でる空間を
間口約22mもある台形の敷地。奥行きは長い所で約24m、短いところでも21.6mあり、面積は495平米(約150坪)と余裕のある敷地。道路に対して高低差もほとんどない。ガレージハウスとしてはたくさんのクルマが置ける理想的な土地形状。この敷地が持つ“広い”を活かしたガレージハウスのプロジェクトがスタート。
建築主の要望は、広い敷地を活かした間取り。各部屋を必要以上に大きくするのではなく、中庭・廊下のとり方でゆったりと暮らせる間取りを希望。また、愛車を眺めてリフレッシュする時間も欲しい。普段使いのクルマも置きたい。
この要望に応えたのは、建築家の矢部直輝さん。ザウスでもガレージハウスの設計を手がけることが多く、テイストは木質を活かしたナチュラルなスタイルが多い。そんな矢部さんの提案は、敷地南側の道路側にガレージ、その奥に広い庭を確保。建物を平屋建てにし、その庭を眺められるようにLDKを配置。
敷地北側の各個室とLDKの間に中庭を設けて、パブリックなスペースとプライベートなスペースをゆるやかに分けている。来客時には、リビングやダイニングを横切ることなく、プライベートスペースを渡って、直接パントリー、キッチンなど家事スペースに出入りできる導線を確保。ゲストにも必要以上に気を使わせることなく過ごしてもらえる。
庭に愛車を出して眺めるという発想
また、ガレージ奥の庭には、ガレージから直接庭にクルマを乗り入れできるように、芝生の一部がコンクリートになっている。ここに愛車をバックさせ、プライベート空間で洗車をしたり、LDKからクルマを眺めながら過ごすこともでき、忙しい日々で気持ちをリフレッシュできる大事な時間となる。もちろん、クルマ2台を並列で格納できるガレージ内で愛車と過ごすこともできる。
建物は平屋建てだが、各個室の一部がロフトになっていて収納力をアップさせている。余裕のある敷地にゆったりと配置された建物だが、平屋建てのため、外部に対して圧迫感は与えず、外からでも居心地の良さを感じさせるファサードデザインとなっているのが特徴。クルマはガレージ内以外にも建物前に複数台を置くことができ、ゲストがクルマで訪れても余裕を持って駐車できる理想のガレージハウスだ。
【建築概要】
構造:規模木造・平屋建て
敷地面積:495.4m²(約149.9坪)
建築面積:174.4m²(約52.8坪)
延床面積:155.5m²(約47.0坪)
ガレージ面積:35.0m²(約10.6坪)
設計:矢部直輝
施工:株式会社山本安工務店
撮影:平野和司
問:ザウス株式会社
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