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「金色」のフェラーリを「黒」に塗り替えたのはシルヴェスター・スタローンだった! 予想以上に高く落札された「365GTC/4」のプライスはいくら?

「金色」のフェラーリを「黒」に塗り替えたのはシルヴェスター・スタローンだった! 予想以上に高く落札された「365GTC/4」のプライスはいくら?

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: 2024 Courtesy of RM Sotheby's

整備記録がしっかりと残った1台

1975年にこのマイケル・オーヴィッツが設立したクリエイティブ・アーティスツ・エージェンシーには、のちにスティーブン・スピルバーグやトム・クルーズ、シルヴェスター・スタローンなどのタレントが所属し、オーヴィッツはショー・ビジネスの世界で最重要人物とみなされていた。

彼は少なくとも1984年まで、365GTC/4を所有するが、そのキーは熱狂的なカーマニアであったシルヴェスター・スタローンの手に渡る。ボディカラーがゴールドからブラックに変更され、内装も全面的に張り替え。さらにボラーニ製のワイヤーホイールが装着されたのは、オーヴィッツが所有していた1978年のことで、その請求書をはじめ、定期的に行われていた整備の記録もきちんと残されている。

スタローンもやはり「15471」を溺愛し、その整備を継続的に行ったが、彼がそれを所有していたのは1980年代の終盤までと推察される。

スタローンの手を離れた「15471」は、ここから数人の愛好家の手を経て、1992年に今回の出品者の父親によって購入されている。こちらも車体とともに出品される整備記録と請求書によると、「15471」はそれ以来慎重にメンテナンスされてきたことが確認でき、1994年にはニューヨーク州ホロビル在住のヴィンテージ・フェラーリ専門家、トム・ヤンによる整備も行われ、最新の整備記録では2024年、エグゾーストシステムやエンジンマウント、オルタネーター等々の修理が行われている。

エスティメートを上回る金額で落札

RMサザビーズは、この365GTC/4に、12万5000ドル~15万ドル(邦貨換算約1950~2340万円)のエスティメート(予想落札価格)を提示したが、フェラーリのマニアにとっては、それはあの名高い365GTB/4(デイトナ)よりも上品な対抗車としても見られる価値ある1台だけに、入札は白熱。

最終的に18万2000ドル(邦貨換算約2840万円)の落札価格が記録された。モデルの履歴とコンディション、そしてオーナー・ヒストリーの中にビッグネームが含まれていたことなど、さまざまな理由がこの価格を実現したようだ。

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