出品車のガヤルドは後期型
ちなみに今回のスコッツデール・オークションで、オークショネアのボナムズは「ガヤルド LP560-4」に15万~18万ドル(邦貨換算約2340万円~2808万円)のエスティメート(予想落札価格)を発表したが、いかに為替相場が円安に振れている状況とはいえ、日本での新車価格が出品車のeギア仕様で(2ペダルのセミ・オートマチック)デビュー当時2533万円弱であったことを考えれば、実質的にはガヤルドはより身近なランボルギーニになったともいえるのだ。
出品車の2009年モデルは、ガヤルドに大幅なマイナーチェンジが実施され、搭載されるV型10気筒エンジンも、それまでの5Lから5.2Lに排気量を拡大。それに伴って最高出力は車名に示されるとおり560psに強化されている。
その560に続く4の数字は駆動方式を表したもので、したがってこのモデルはビスカス・カップリングを使用したフルタイム4WDが採用されていることになる。4輪独立型のサスペンションも、セッティングは大幅に改められ、それはスーパースポーツというセグメント、あるいはガヤルドの持つ攻撃的な、しかしながら独特な美しさを感じさせるエクステリアの造形からは想像もできないほどに快適な乗り心地を与えてくれる。毎日でも使えるスーパーカー。ランボルギーニがガヤルドのマイナーチェンジで目指したのは、あるいはここにあったのかもしれない。
それまでのモデルより20kgも軽量化された車重も、この560-4の見どころのひとつだ。その結果0-100km/h加速は3.7秒を実現し、最高速はエアロダイナミクスの改善も寄与して325km/hを記録した。
オプション装備の充実も見逃せない。ビアンコ・モノセラス塗装、ブラック仕上げのホイール、シートヒーターおよび電動調節シート、Q-Cituraレザーインテリア、レザーパッケージ、ブランディングパッケージ、トラベルパッケージ、スタイルパッケージ、透明エンジンフード、衛星ナビゲーションなど、その総額は新車時に3万6000ドルを超えたという。現在までの走行距離は3万5800km。残念ながら今回は落札者が現れなかったガヤルドだが、いつかそのブームは起こるだろう。そのような予感がしたオークションだった。





































































