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日産が16年間休止していた実業団「硬式野球部」を復活…経営トップの話題はさておき、「頑張れ、日産野球部!」【Key’s note】

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TEXT: 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)  PHOTO: 日産自動車(NISSAN)

  • 日産自動車本社硬式野球部のメンバー
  • 日産自動車本社硬式野球部のユニフォーム
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頑張れ、日産野球部!

レーシングドライバーであり自動車評論家でもある木下隆之氏が、いま気になる「key word」から徒然なるままに語る「Key’s note」。今回のキーワードは「日産自動車本社硬式野球部」。暗いニュースばかりの中、みんなに元気を与えてくれる話題が飛び込んできました。

専用野球場の完成は来春

日産自動車の業績不振に端を発した暗いニュースを目にしない日はないですね。ホンダとの経営統合協議は破談になりました。どっちが良い悪いの話はここでは避けますが、日産が経営的に厳しいのは間違いないようです。

そんな厳しい状況にある中で、嬉しいニュースが飛び込んできました。なんと、16年間休止していた日産自動車本社硬式野球部が復活、本拠地の神奈川県横須賀市で体制発表を行なったのです。

工場敷地内に整備中の専用野球場の完成は2026年の春だそうです。今回の公開練習は、日産自動車の主力工場である追浜工場に近い横須賀スタジアムで行われましたが、来春にはピカピカの練習場がお披露目されるはずですね。そもそも自動車部が休部になったのは2009年です。日産自動車は非常に厳しい経営環境に直面していました。世界的な金融危機の影響を受け、自動車市場は急激に縮小し、販売台数が減少しています。

そのような状況下で、日産は経営の安定を図るためにさまざまな対策を講じました。まず、日産はコスト削減を徹底し、効率化を図るための施策を実施したのです。これには、工場の稼働率を見直し、不要な投資を削減することなどが含まれました。また、一部のモデルの生産を縮小または停止し、販売面でも価格戦略を見直し、競争力を維持する努力を行いました。野球部休止もそのひとつなのです。

このような厳しい経営環境ではありましたが、日産は新たな戦略を模索し、将来に向けたビジョンを掲げることで、徐々に回復の兆しを見せていくこととなります。日産がアライアンスのパートナーであるルノーと連携したのはエポックでしたね。

共同開発や資源の共有を進めることで、経営を効率化することを目指しました。これにより、技術革新を進める一方で、経営の健全性を保つことに注力しました。それが身を結びかけたものの、再びの経営不振です。経営陣の力不足は明らかですね。

日産の硬式野球部の歴史は長い

日産自動車の硬式野球部は、長い歴史を持ち、数々の素晴らしい成績を残してきました。とくに1970年代から1980年代にかけて、日本のアマチュア野球界で著しい存在感を示したのだそうです。社会人野球日本選手権等の重要な大会で多くのタイトルを獲得したというから素晴らしいですね。また、プロ野球で成功を収めた多くのOBたちを輩出しています。

日産自動車硬式野球部は、単に成績を残すだけではなく、選手たちにとっての人生の大きなステージであり、仲間たちとの絆や努力の大切さを教える場でもあったはずです。その伝統と精神は、今でも多くの人々に受け継がれています。

本業と直接関係の薄い実業団クラブは、業績に強く影響を受けます。感動は生むけど金は生まない。企業愛は育まれるけれど、技術は育たない。何かと立場が弱いのです。そんな無形の効果にどれだけ経営陣が目を向けてくれるのか……。せっかく復活した日産自動車硬式野球部が……。悲しい想像をするのはやめましょう。

選手がグラウンドで一生懸命プレーする姿は、みんなに元気を与えてくれるはず。彼らのがんばりが、日産全体に良い影響を与えることを期待しています! これからのシーズン、一緒に応援しながら、彼らの成長を見守りましょう。頑張れ、日産野球部! そんな気持ちでいっぱいです。

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  • 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
  • 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
  • 1960年5月5日生まれ。明治学院大学経済学部卒業。体育会自動車部主将。日本学生チャンピオン。出版社編集部勤務後にレーシングドライバー、シャーナリストに転身。日産、トヨタ、三菱のメーカー契約。全日本、欧州のレースでシリーズチャンピオンを獲得。スーパー耐久史上最多勝利数記録を更新中。伝統的なニュルブルクリンク24時間レースには日本人最多出場、最速タイム、最高位を保持。2018年はブランパンGTアジアシリーズに参戦。シリーズチャンピオン獲得。レクサスブランドアドバイザー。現在はトーヨータイヤのアンバサダーに就任。レース活動と並行して、積極的にマスコミへの出演、執筆活動をこなす。テレビ出演の他、自動車雑誌および一般男性誌に多数執筆。数誌に連載レギュラーページを持つ。日本カーオブザイヤー選考委員。日本モータージャーナリスト協会所属。日本ボートオブザイヤー選考委員。
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