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B◯SSのイラスト元ネタは文豪ウィリアム・フォークナーだった!? 個人経営の書店が居心地よすぎて「住んでみたい町」リストに【ミシシッピ川ブルース旅_14】

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TEXT: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)  PHOTO: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)

ウィリアム・フォークナーと日本の缶コーヒーの類似性とは

オクスフォードに来た目的はもうひとつある。それは、ノーベル文学賞作家、ウィリアム・フォークナーの邸宅、ローワン・オークを訪ねることだ。フォークナーといえば、アーネスト・ヘミングウェイ、ジョン・スタインベックと並ぶアメリカ文学の巨匠。Wikipediaによれば、子どもの頃からオクスフォードに住み、ミシシッピ大学を卒業している。彼の描いた南部の伝統と人間模様は、まさにこの土地で紡ぎ出されたわけだ。

“キムさん”ことキア「スポーテージ」を林の中の駐車場に停め、2階建ての白い館に進む。南北戦争以前に建てられたというから200年近く前の木造建築だ。古い館らしく、どの部屋も広々と造られている。書斎や寝室を見学して、廊下の一角に設えられた展示コーナーを見ていると日本の写真があった。ツアーガイドによると1955年に長野で開かれた文学セミナーに招待されたのだという。フォークナーは日本の戦後文学に興味を持っていたそうだ。

さらに立ち話をしていると、面白い展示を見つけた。フォークナーがパイプをくわえている写真と日本の缶コーヒー「BOSS」が並べて配置され、「似てない?」とキャッチがある。似ているどころか、そっくりだ。

「S社と契約したんですか」

「違うよ。連絡も何もなくて、後から知ったんだよ」

ツアーガイド氏は苦笑い。フォークナーは1962年に亡くなっているから、もちろん知るべくもない。本人がBOSSを飲んでいる写真があったら、ブラックユーモアになっただろう。

帰り際に、敷地内の木の樹皮で作ったブックマークを記念にもらった。表にローワン・オーク、裏にタイプライターがデザインされたセンスのいい一品だった。気持ちのいい滞在を終えて、その日の宿泊地、テネシー州メンフィスへと向かった。

* * *

このミシシッピの旅で筆者が取材した内容を1冊にまとめた本が2025年3月13日に発売となった。アメリカンミュージックのレジェンドたちの逸話とともに各地を紹介しているフォトエッセイ、興味のある方はぜひチェックを。

>>>『アメリカ・ミシシッピリバー 音楽の源流を辿る旅』(産業編集センター)

■「ミシシッピ川ブルース旅」連載記事一覧はこちら

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  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • アウトドア誌、ライフスタイル誌などの編集長を経験。2001年にアメリカでキャンピングカーを購入して以来、国立公園を訪ねることをライフワークとする。著書に『アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅』『自分自身を生きるには 森の聖人ソローとミューアの言葉』(ともに産業編集センター)がある。カリフォルニア州シェラネバダ山脈のジョン・ミューア・トレイルを計30日かけて踏破したレポートがデルタ航空機内誌「sky」に掲載され、カリフォルニア観光局のメディア・アンバサダー最優秀賞を受賞。
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