フランク・ロイド・ライトによるローレント邸を見学
その日の宿泊地はイリノイ州ロックフォード。なぜこの町に泊まるのか? 目的はフランク・ロイド・ライトの作品、ローレント邸を見学することだ。フランク・ロイド・ライト博物館を訪ねてからすっかりファンになり、衝動的にツアーに申し込んでしまったのだった。宿は、ネパール出身オーナーが運営するAirbnbの1室。仕事をしている様子もなく、謎の多い人物だが、まあ、いろいろな人がいる。
翌朝、ツアーに参加。当時、施主のローレント氏は病のため車椅子生活を余儀なくされていた。そこでフランク・ロイド・ライトは、車椅子からの視線を考慮して内装を設計した。すべての家具、調度品を含めたデザインは美しいのひと言。コンパクトにまとまったユーソニアン・ハウスの代表作と謳われるだけはあると感じた。
当初、予定していなかった町の1泊は十分に価値があったが、気がつくと帰りのフライトが5日後に迫っている。まだ、行かなくてはいけない目的地がいくつもある。“キムさん”こと、キア「スポーテージ」の運転席に飛び乗った。
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このミシシッピの旅で筆者が取材した内容を1冊にまとめた本が2025年3月13日に発売となった。アメリカンミュージックのレジェンドたちの逸話とともに各地を紹介しているフォトエッセイ、興味のある方はぜひチェックを。
>>>『アメリカ・ミシシッピリバー 音楽の源流を辿る旅』(産業編集センター)
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