ランチア デルタとアバルト 695限定車を所有するパワフルなイタ車乗り
21世紀のイタリアン・ホットハッチとして人気を集めたアバルト「500/595/695」シリーズは2008年から2024年まで生産という長寿命モデルでした。数多くの限定車、特別仕様車に彩られた歴史の中でも特別な1台が、アバルトとフェラーリの異色のコラボレーションで2010年にリリースされた「695 トリブートフェラーリ」です。日本には150台限定で導入された貴重な個体で走りを楽しんでいるオーナーの、こだわりチューニングメニューとは。
OZ ウルトラレッジェーラにハイグリップラジアルを履きこなす
2010年に世界1696台限定、日本では150台のみが販売されたレア車のアバルト「695 トリブートフェラーリ」のオーナー、石井俊樹さん。もともとはアバルト「595 コンペティツィオーネ」を購入しようとしていたが、中古車でこの695 トリブートフェラーリが出てきたのでこちらを購入してしまったということで、11年ほど所有。走行距離は4万kmで、走りに行ったり、たまにサーキット走行を楽しんでいるという。
組み合わせるホイールはOZ ウルトラレッジェーラ。サイズは前後ともに17×7.0J 35。前後ともに10mmのスペーサーを入れている。タイヤはブリヂストンのPOTENZA RE-71RSでサイズは215/40R17だ。
たまに富士スピードウェイの本コースを走って楽しんでいるとのことで、タイヤはハイグリップラジアルを選んでいる。タイヤの指定リム幅よりもホイール幅を広くする「引っ張り状態」はあまり好きではないとのことで、あえてホイールはややリム幅細めの7.0Jをチョイスし、フェンダーとタイヤのツラ具合はスペーサーで調整しているというわけだ。
リアビッグローターキットでブレーキバランスが向上
サーキット走行時には、リアのブレーキがあまり仕事をしていないことが気になっていたという。そこでマエカワエンジニアリングのリアビッグローターキットを装着したことで、ブレーキバランスが格段によくなったという。
ほかにもECUはレースチップでパワーアップ。組み合わせるエアクリーナーはトゥルッコ製。マフラーはボンバルドンを装着している。
シートはスパルコのフルバケットタイプで、石井さんの他の愛車であるランチア「デルタ」で使っていたシートの表皮を直してこちらで使用している。ハンドルはOMPでφ300mmとかなり小さめのものを装着している。
リフトを所有し自分でカスタムやメンテを楽しむ
ちなみに他に所有しているランチア デルタは自身でエンジンを組んだもの。さらにフィアット「500(チンクエチェント)」も持っているという、筋金入りのイタリア車好きな石井さん。
この695 トリブートフェラーリもリップなどにカーボンパーツを装着しつつ、ミラーはビタローニのカーボンミラーを購入して、ステーを自作し、見やすい位置に取り付けているという。
石井さんは、そういったカスタムやメンテナンスができるように自分でリフトを持っており、そこでもろもろの作業を行いながらツーリングやサーキット走行を楽しんでいるそうだ。バイクもドゥカティなど多数を所有し、カー&バイクライフを存分に楽しんでいるのだった。
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