オークションに姿を現した究極のコレクターズアイテム
2025年8月16日、米国カリフォルニア州モントレーで開催されたRMサザビーズ「Monterey 2025」オークションに、世界限定63台のランボルギーニ「シアン FKP37」が出品されました。2019年のIAAでデビューし、同社初のハイブリッドシステムを搭載したこのクーペは、深い紫「ヴィオラ・アルテア」の外装とカーボンパッケージを備えた希少仕様でした。車両のあらましとオークション結果についてお伝えします。
オーナーが手放すことがほぼないコレクターズアイテムが市場に現れた
ランボルギーニは、2025年のモントレー・カーウイークで、新たな「フュー・オフ・モデル」を発表した。フュー・オフ・モデルとは、ごく少数の生産台数が計画された特別な顧客のための限定車を指す。ランボルギーニにとって初のフュー・オフ・モデルは2007年の「レヴェントン」だった。その後、「セスト エレメント」「ヴェネーノ」「チェンテナリオ」「シアン FKP37」「カウンタックLPI800-4」へとその系譜は受け継がれている。これらのモデルが発表時に大きな話題を呼んだことは記憶に新しい。
ランボルギーニのフュー・オフ・モデルは、発表時点で既にすべてのカスタマーが決定しているとアナウンスされることが常だ。それらは、誰もが認める究極のコレクターズアイテムといえるだろう。
フュー・オフ・モデルのカスタマーとして選ばれることは、ランボルギーニというブランドの熱狂的な信奉者にとって、最高級の名誉である。したがって、カスタマーがそれを手放すことは考えにくい。ここにランボルギーニとカスタマーの間には、さらに強固なパートナーシップが生まれるのだ。その一方で、何らかの事情で稀にそれらが世界のオークションに姿を現すことがある。今回、モントレー・カーウイークでRMサザビーズが開催した「Monterey 2025」オークションに出品された1台はその好例だ。
ピエヒへの敬意からシアンの車名に「FKP37」が追加された
出品されたのは、2019年のIAA(フランクフルト・ショー)で衝撃的なデビューを飾ったシアン FKP37だ。当初はシンプルに「シアン」と呼ばれる予定だったこのフュー・オフ・モデルに「FKP37」という称号が加えられたのは、IAAが開幕する1週間ほど前に、VWグループの会長だった故フェルディナント・カール・ピエヒ氏が他界したことが理由だった。
現在のランボルギーニが、経営危機にあった1999年に同グループのアウディによって買収され、そこから驚異的な回復を遂げて現在に至っていることは周知のとおりだ。ランボルギーニが新たなフュー・オフ・モデルに「FKP37」の文字を掲げたのは、ピエヒ氏への感謝の意も含まれている。
























































































































































































