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東北660ターボGP第2戦!マシンの仕様変更で1クラスの勢力図が激変

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

  • 2クラス優勝の89#松山雄大
  • 2クラス準優勝の173#阿部優翔
  • 3クラス優勝の19#日向繁美
  • 3クラス準優勝の87#中川太門
  • 3クラス3位の50#安達優
  • 4クラス優勝の707#兵頭孝之
  • 2クラスの表彰式
  • 3クラスの表彰式
  • 4クラスの表彰式
  • 全ドライバーによる集合写真。ターボGPは東北660シリーズのなかでも本来の(草レース)に近く、参加しやすいカテゴリーなのだ
  • パドックでは秋の東北の恒例、芋煮をサービス。今回は醤油味に牛肉をたっぷり使う山形風だ。ちなみに宮城風は味噌味に豚肉となる
  • 予選は痛恨のペナルティにより3グリッド降格となった松山だが、決勝では速さを存分に発揮し大逆転。トップでチェッカーを受けた
  • 過給器が付いた軽自動車なら、年式を問わずに参加できる。チューニングの内容によりクラス分けされ、2ペダル限定のクラスも設定されている

ノーマルタービン車で上位クラスを押しのけ総合3位

2025年11月23日、福島県のエビスサーキット西コースで軽自動車だけが参戦できるレース「東北660ターボGP・第2戦」が開催されました。3月の開幕戦から約8カ月という長いインターバルがあり、その間に仕様変更を行なったマシンも多いようです。

2クラス:松山のタービン変更で0.1秒差で予選トップだったが……

今季、実質的な最高峰となっている2クラスでは、スズキ「カプチーノ」の89#松山雄大がついにタービンを変更した。2クラスは100psまでのタービン交換が認められているが、松山はこれまであえて純正タービンのままエントリーしていた。しかし、ライバルの173#阿部優翔が先にタービンを交換し、開幕戦のエビスサーキット東コースで完勝を許してしまう。軽量な旧規格のカプチーノといえど、パワーの差は埋めがたかったようだ。

両者のバトルは朝一番の公式練習から始まる。松山が1分8秒846でトップタイムを記録するも、阿部はわずか0.104秒差の1分8秒950で後を追う。予選では松山が総合ポールのタイムを叩き出したものの、最終シケインでの走路外走行によるペナルティで3グリッド降格の処分。これにより、ポールポジションは阿部の手に渡った。松山との間にはクラス違いを含む2台の車両が入り、阿部がポジション以上のアドバンテージを得たカタチだ。

決勝は大きな混乱もなくスタート。松山は圧倒的なタイム差を武器に2台をパスし、早々に阿部を追撃する体制に持ち込むと、接戦の末に劇的な逆転優勝を飾った。

3クラス:予選タイムが拮抗する2〜4位が大混戦

純正タービン限定の3クラスは、19#日向繁美がポールポジションを獲得。ただし今戦のマシンは、開幕戦で見せた「HA36アルトバンにワークスのパーツを総移植した車両」ではなく、昨シーズンまで使用していたスズキHA36型「アルトワークス」だ。2番手にはホンダ「S660」の10#奥村輔が続くもタイム差は大きく、マシントラブルさえなければ日向の独走は間違いない

注目は奥村と3番手、87#中川太門の戦いだ。同チームゆえに車両のポテンシャルも性格も熟知しており、予選タイムは奥村の1分15秒981に対し、中川は1分16秒067と拮抗。ただし、2クラスの松山と同じく走路外走行で降格となった背後に控える234#望月文男が、タイムでは1分15秒308と圧倒しているだけに油断はできない。

決勝では中川・奥村・望月の3名に、4番手の50#安達優も加えた混戦となった。終わってみれば予想どおり、日向は総合でも3位に入る速さでポール・トゥ・ウィン。注目の準優勝は、予選とほぼ同タイムで周回し続けた中川がポジションを守りきった。3位は安達、4位は望月、5位は奥村の順でチェッカーを受けた。

2ペダル限定の4クラスは707#兵頭孝之のみのエントリーであったが、練習から決勝までノントラブルで走りきり、レースを終えた。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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