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ロッド・スチュワートが25年間所有した「カウンタックLP400」が1億7400万円で落札! スーパースターが愛した“ペリスコピオ”

ロッド・スチュワートが25年間所有した「カウンタックLP400」が1億7400万円で落札! スーパースターが愛した“ペリスコピオ”

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2026 Courtesy of RM Sotheby's

3台のミウラを乗り継いだスーパースターはブロンドとランボルギーニLP400がお好き!

今回のRMサザビーズ「ARIZONA 2026」オークションに出品されたのは、右ハンドル仕様のLP400。「ロッソ・コルサ」のボディに「タバコ」ブラウンのインテリア、そしてベージュのカーペットで製作された個体だ。

この個体は、オーストラリアのランボルギーニ代理店「トニー・デ・フィーナ」社が輸入。その際に目をつけたのが、当時オーストラリア・ツアーの真っ最中だったポップス界の世界的スーパースター、ロッド・スチュワートその人であった。

それ以前にも3台のミウラを所有した経歴を持つランボルギーニ愛好家であったロッドにとって、この個体は最初のカウンタックとなった。そして代表作ともいうべき名盤「スーパースターはブロンドがお好き(Blondes Have More Fun)」の録音に際して、シドニーのスタジオに2週間滞在した際にも、このLP400を傍らに置いていたことは、のちに上梓された彼の自伝でも明らかになっている。

その後、LP400はロッドの家族の家がある米ロサンゼルスに移され、「RIVA 1」として再登録。彼は、ランボルギーニ社がのちのカウンタックで行ったアップデートを段階的に施した結果、カンパニョーロ「テレダイアル」ホイールに、ワイドフェンダーやリアウイングを取りつけた「LP400S」仕様に変身してゆく。さらにはルーフをカットオフし、いわゆるタルガトップとした。この「オープンLP400S」姿もまた、当時の数多くのメディアに登場している。

1987年、このLP400はロッドの所有のまま英国に送られ「RMK 651R」の新ナンバーで登録。2002年まで英国に留まり、その時点でエンジンをフルオーバーホールしながら、2人目のオーナーに譲渡される。

このあとしばらく「#1120262」は表舞台から姿を消すが、いずれかの段階で左ハンドル仕様に改造されたのち、2010年のパリ「レトロモビル」に出品。現在のオーナーは2013年に入手し、のちに方針を転換。ステアリングのみは左ハンドルを維持するものの、ロッド・スチュワートが見初めた新車時のLP400スタイルに戻すことを決意した。この回復作業には、ボディワークの「バッタリア・エ・ボロニェージ」、メカニズム系の「トップモーター」など最上級のランボルギーニ専門家たちが携わり、それぞれの名声に相応しい仕事がなされた。

現在の国際クラシックカー市場における、大人気車のカウンタック。なかでも生産台数157台と希少なLP400であり、かつ「ロッド・スチュワートが四半世紀所有した愛車」という付加価値まで添えられたこの個体。じつは5年前の2021年2月、パリでのオークションでは約9920万円で落札された実績がある。

いっぽう今回のアリゾナでは、1月25日に迎えた競売では70万ドル90万ドル(邦貨換算約1億1130万円〜1億4310万円)のエスティメート(推定落札価格)を掲げた。実際には、前回を大幅に上回る88万5000ドル。現在の為替レートで日本円に換算すれば、約1億7400万円というなかなかの落札価格で、ハンマーが鳴らされることになったのである。

※為替レートは1ドル=159円(2026年1月23日時点)で換算

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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