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ミケロット社製のF40LMとローボディのカウンタック!? 専門店が厳選した究極の2台が特別過ぎるワケ

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • フェラーリ F40LM:リアエンドの迫力を強調する、特徴的な3本出しのエキゾーストパイプだ
  • フェラーリ F40LM:ホワイトに塗装されたホイールの奥に、巨大なブレーキキャリパーが覗く
  • フェラーリ F40LM:フェンダー上部に刻まれたルーバーは、レーシングカーならではの意匠だ
  • フェラーリ F40LM:可変式リアウイングを備える。ステーは透明だ
  • フェラーリ F40LM:ミケロットの手により、F40GTEスペックへと進化を遂げたリアビュー
  • ランボルギーニ カウンタック LP400S:ローボディ最後のシリーズ2。白いボディが美しい
  • ランボルギーニ カウンタック LP400S:特徴的なリトラクタブルライトと鋭いノーズの造形だ
  • ランボルギーニ カウンタック LP400S:バンパーに備わるレンズ類も美しい状態を保っている
  • ランボルギーニ カウンタック LP400S:極端に寝たフロントガラスと巨大な一本ワイパーだ
  • ランボルギーニ カウンタック LP400S:ドアからフェンダーへと続くNACAダクトが美しい
  • ランボルギーニ カウンタック LP400S:フェンダー上部に設けられたエアインテークの造形だ
  • ランボルギーニ カウンタック LP400S:放熱用スリットが刻まれた美しいエンジンフードだ
  • ランボルギーニ カウンタック LP400S:特徴的な六角形のテールランプとマフラーエンドだ
  • フェラーリ F40LM:ミケロットが改装した、F40GTE仕様のエアロパーツを纏う1台だ

ケイエムオートが展示したスーパーカーファン垂涎の特別すぎる「F40」と「カウンタック」とは

2026年4月10日から12日にかけて、千葉・幕張メッセで「オートモビル カウンシル 2026」が開催されました。自動車メーカーによる大規模な展示が注目を集めるなかで、同イベントの本流とも言える「ヘリテージカー」の展示・販売で、ひときわオーラを放っていたのが「ケイエムコーポレーション(フェラーリ専門店 ケイエムオート)」のブースでした。専門店が厳選した究極のスーパーカー2台の詳細をレポートします。

専門店が厳選した2台「フェラーリF40LM」と「ランボルギーニ・カウンタックLP400S」は何が凄い?

東京都あきる野市に本拠を置く「ケイエムコーポレーション」は、自社HPにて「フェラーリ専門店 ケイエムオート」を謳うことからも分かるように、F430シリーズや458シリーズ、あるいはエンツォ フェラーリなど、今世紀初頭のフェラーリをもっとも得意とするスペシャリストだ。

またフェラーリ以外でも、ランボルギーニやポルシェなど近・現代のスーパースポーツやプレミアムカーを中心に取り扱い、今回のオートモビル カウンシルの自社ブースでは「メルセデス ベンツ AMG SL65ブラックシリーズ」や「レクサス LFA」など、ほかではあまり見られないスーパーカーを展示していた。

しかし、今回のケイエムコーポレーション ブースにてギャラリーの注目を浴びていたのは、赤と白の輝くような2台であった。1989年式フェラーリ「F40LM」と1980年式ランボルギーニ「カウンタック LP400S」は、ともにきわめて興味深いモデルということで、少しだけお話を聞いてみることにした。

フェラーリのGTカーレース活動を支えるミケロット社が改装した世界に27台だけの「F40LM仕様」

フェラーリ「F40」はもともとストラダーレとして開発されたものだが、多くのプライベーターたちがレーシングカー由来の出自に可能性を見出したことから、フェラーリはイタリア・ヴェネト州パドヴァの「ミケロット」社に対して、北米「IMSA選手権」ルールに準拠した一連のレースサンプルを生産することを許可した。当時の世界最速ロードカーに、レーストラックでの地位を獲得する機会を与えたのである。

このミケロット社は、単なる改装業者ではない。フェラーリのGTカーによるモータースポーツ活動を長年水面下で支え続けてきた、フェラーリ本社にとっても欠かせない重要なパートナーだ。1988年から「F40 LM」と分類される19台のレース用F40を製造したのを皮切りに、1992年以降にはLMの進化形である「F40GT」ないしは「F40GTE」が、さらに7台製作されたことになっている。

さらに、当初はストラダーレとして納車されたF40をベースとし、レースのみならずストリートで使用するためにアップグレードされた「F40LM仕様」車が、ミケロット自らの手で27台製作されることになる。

このほどケイエムコーポレーションのブースに置かれたのも、そのうちの1台だ。もともとは「コーンズ&カンパニー リミテッド」が輸入・販売し、しばらくはスタンダードのF40として日本国内に生息していた。しかし、当時のオーナーの依頼によってミケロット社に持ち込まれ、最新スペックである「F40GTE」仕様のエアロパーツを盛り込んだF40LM仕様に改装されたのである。

ローボディ最後にしてブラボーホイールを装着する世界に105台のみの「カウンタック LP400S」シリーズ2

いっぽう白いカウンタックは、1978年にデビューした第二世代にあたる「LP400S」だ。かつてカナダの石油王ウォルター・ウルフ氏のために製作された「ウルフ カウンタック」のボディワークを応用したものである。LP400Sの外見上の特徴は、極太タイヤを収めるために追加された無骨なオーバーフェンダー、その中に収められるピレリP7のリアタイヤ幅345/35ZR15という驚異的サイズ、さらにV字型リアウイングの三点だ。そのかたわら、開祖「LP400」の特徴であった「ペリスコピオ」と呼ばれるルーフのくぼみは廃された。

1982年までの約4年間にわずか237台が生産されたLP400Sだが、じつはシリーズ1からシリーズ3まで細分化される。今回ブースに置かれていた個体は、シリーズ2として105台が製作されたうちの1台と推測される。

このシリーズ2は、LP400から継承された低めのセットアップ(ローボディ)と、シリーズ1の「ブラボー スタイル」ホイールを唯一両立した、もっとも美しいLP400Sといわれるモデルだ。 シリーズ3では地上高もルーフ高も上げられてしまうため、このシリーズ2こそがローボディのファイナルバージョンとして、コアなファンから敬愛されているのである。

今回ケイエムコーポレーションのブースを飾った2台は、同社の「本当に良いものだけを厳選する」というスタンスを象徴するシンボルだ。少なくとも現時点では積極的に販売は考えていないそうだが、それでも「どうしても」というお客さまが現れたら相談に応じます、とのことであった。

ヘリテージカーの本流である「トレードショー」の原点。専門店が厳選した究極のクルマたちが放つオーラは、時代を超えてクルマへの情熱を掻き立てるものであった。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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