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走行わずか1680kmの1997年型フェラーリ「F50」に13億円超えの価値を学ぶ!

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: 2026 Courtesy of RM Sotheby's  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
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  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
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  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's
  • 759万8750ユーロ(邦貨換算約13億9315万円)で落札されたフェラーリ「F50」(C)Courtesy of RM Sotheby's

珠玉のスペチアーレが放つ不変の価値

世界最高峰のオークションハウスであるRMサザビーズがフランスのパリで開催したオークションでは、1台のフェラーリ「F50」が会場を震撼させました。走行距離わずか1680kmという奇跡的なコンディションを維持したワンオーナー車は、市場の予想を遥かに上回る価格で落札されました。自動車の歴史に刻まれる名車であるフェラーリのスペチアーレモデルが持つ、圧倒的な魅力と不変の価値に迫ります。

限定349台のみ生産されたフェラーリ社創立50周年記念モデル

RMサザビーズが開催したパリ・オークションに、驚くべきコンディションとヒストリーを誇るフェラーリ F50が出品された。フェラーリのコレクターのなかでは、フェラーリ「288GTO」、フェラーリ「F40」、フェラーリ「エンツォ」、フェラーリ「ラ フェラーリ」、フェラーリ「F80」とともに、「ビッグ・シックス」と呼ばれる一連のスペチアーレ(特別限定車)の1台である。

これらは限定生産を前提に、フェラーリ自身によってセレクトされた特別なカスタマーにのみ販売されるモデルだ。今回出品された1997年式のF50に対する反響は、前例を探すのが難しいほどの大きさであった。

そもそもF50とはどのようなクルマなのだろうか。1987年に創立40周年を記念するアニバーサリー・モデルとして誕生し、1996年までにレース仕様を含めて1311台がデリバリーされたとされるF40。それに続いて、フェラーリが創立50周年に向けて企画・開発したのがF50である。

デビューは1995年と実際の50周年よりも2年ほど早かったが、これは349台に限定された生産計画において、最後の1台を1997年にデリバリーすることを意識した結果であった。

F1のエンジンブロック設計を流用し、F1と同じ構造で車体にマウント

F50とF40の間には、さまざまな技術的革新が見られる。F40ではそれまでフェラーリが伝統としてきた鋼管スペースフレーム構造が採用されていたのに対して、F50では新たに基本構造体としてカーボンモノコックを採用した。

ミッドに搭載されるエンジンも、F40のV型8気筒ツインターボから、フェラーリ伝統のV型12気筒自然吸気が選択されている。当時最新のエンジニアリングが積極的に導入され、排気量は4698ccとされた。このV型65度12気筒エンジン(F130B)は1気筒あたり「吸気3、排気2」の5バルブレイアウトを採用、最高出力513ps、最大トルク470Nmを発生する。

このエンジンのベースとなったのは、1990年のF1マシン「641」に搭載されていた3.5リッターV12エンジン(Tipo 036)と言われている。やはり65度 V型12気筒 DOHC 5バルブ(吸気3 / 排気2)で680馬力を捻出しており、セナの乗るホンダV10エンジンに対抗する名機と誉れ高いエンジンである。

このエンジンをモノコックにリジッドマウント(ブッシュを介さず直接固定する手法)し、走行中のストレスを負担する構造体としても機能させていたのも大きな特徴だ。まさにオンロードを走行できるF1マシンそのものとも表現できる、きわめてスパルタンな仕上がりであった。

F40からさらに優秀なエアロダイナミクスを誇る流麗なデザインに進化を遂げたボディは、タルガトップ(脱着可能なルーフパネル)を備えており、デビュー時には大きな話題を呼んでいる。0→100km/h加速が3.87秒、最高速は325km/hというパフォーマンスは、当時としては衝撃的な数値であった。

スペシャルすぎる13億9057万円を記録したスペチアーレ「F50」の驚愕落札価格

今回出品されたF50は、349台が生産されたなかで223番目にデリバリーされた個体だ。驚くべきは、それが1680kmを走行したのみのワンオーナー車だったことである。

2025年12月にはフェラーリ・クラシケ(メーカー公認の鑑定部門)による認証作業も行われ、エンジンやギヤ、そしてボディのナンバーが一致していることが確認された。さらに、現在もデリバリー時の仕様をそのまま保っていることなどが証明されている。

RMサザビーズはこの1997年式F50に対して、550万から650万ユーロの予想落札価格を提示した。入札はこのレンジを超えても止まることはなく、最終的に759万8750ユーロ、日本円にして13億9057万円で落札されることになった。

はたしてこのF50、そして一連のスペチアーレであるビッグ・シックスは、これからどこまでその価値を高めていくのだろうか。このオークションには、ほかにビッグ・シックスの長男となる1985年式の288GTOや4代目となる2004年式エンツォも出品されていたのだが、そのリザルトについてはまた別の機会へと話を譲ることにしたい。

※為替レートは1ユーロ=183円(2026年5月2日時点)で換算

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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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