半世紀前の伝説のスーパーカーを現代に蘇らせた記念碑的モデル
ランボルギーニの歴史を紐解いてみると、2016年はきわめて重要な意味を持つ1年でした。歴史的ブランドとなった創設者であるフェルッチオ ランボルギーニの生誕100周年であると同時に、スーパーカーの始祖と呼ばれる名車ミウラが生誕50周年を迎えた節目だったからです。この特別な年を祝うために生み出された、50台限定の珠玉の「ミウラ」オマージュモデルについて詳しく振り返りたいと思います。
アヴェンタドールをベースにした50周年記念車の中身とは!?
今からちょうど10年前の2016年は、ランボルギーニにとって重要な年だった。創設者であるフェルッチオ ランボルギーニの生誕100周年にあたるからだ。彼はイタリアのエミリア地方にある田舎町、レナッツォで生を受けた。
同時に、ランボルギーニ「P400ミウラ」の誕生から50周年にあたる年でもあった。この名車は高性能なV型12気筒エンジンをミッドシップに横置きに搭載する。さらに、マルチェロ ガンディーニがデザインした流麗なボディを組み合わせている。のちにスーパーカーの始祖とも語られる歴史的なモデルだ。
ランボルギーニはこの年、さまざまなサプライズを用意していた。まず3月に開催されたジュネーヴ・ショーでのことだ。フェルッチオの生誕100周年を記念し、ランボルギーニ「チェンテナリオ(スペイン語読みである「センテナリオ」と呼称される場合もあるが、イタリア語で「100周年」の意味)」を発表した。これは当時のランボルギーニ「アヴェンタドール」をベースにしている。独自のフルカーボンボディを持つフューオフ(極少数限定生産)モデルである。
ミッドに搭載された6.5リッターのV型12気筒エンジンは、アヴェンタドールのものを基本とする。ただし最高出力はさらに20ps強化され、770psを発揮した。スタートから300km/hまでの加速はわずか23.5秒だ。最高速は350km/h以上という驚異的な運動性能を誇った。チェンテナリオはクーペとロードスターが各20台ずつ、トータル40台のみ限定生産された。
このチェンテナリオに続いて、6月にはイギリスで伝統のカー・イベントである「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」が開催された。ここで初披露されたのが、P400ミウラの生誕50周年を祝して製作された限定車だ。
これはアヴェンタドール LP700-4のクーペモデルを素材としている。ランボルギーニのインディビジュアル・プログラム(特注部門)である「アド・ペルソナム」がカスタマイズを施したスペシャル・エディションだ。正式なネーミングは「アヴェンタドール LP700-4 ミウラ オマージュ」とされた。
ランボルギーニは2006年にも、ランボルギーニ「ミウラ コンセプト」を発表している。P400ミウラが生誕40周年を迎えた年のことだ。しかし今回はコンセプトカーではなく、オンロードを走行できる市販モデルである。サブネームながらミウラの名が復活したことに、多くのファンは驚きの色を隠せなかったに違いない。
ミウラを象徴する専用ボディカラーとエンブレムにオーナー心は!?
ミウラ オマージュは、カスタマーの希望に応じてどのようなボディカラーでも製作が可能だった。しかしランボルギーニは「Rosso Arancio Miura」というレッド系の専用色を設定している。同時に、ロワボディと前後のホイールをゴールドとするフィニッシュを特別に提案した。
これはかつてのP400ミウラ シリーズにおいて、カスタマーから好んで選択された配色だ。リアフェンダーのボトム部、後輪の前方には特別なエンブレムも備わっている。P400ミウラのロゴをベースにデザインされた「Miura 50」の文字である。
ちなみに、このエンブレムはどのカラーを選択しても標準で装備される。くわえて、Aピラー直後のコンパクトなウインドウ内側にはカーボンファイバー製プレートがレイアウトされた。ここにも限定ナンバーとともに「Miura 50」のロゴが刻まれている。参考までに、ランボルギーニはほかにグリーンやブルー系など6色のボディカラーを用意した。マットシルバーのホイールも選択可能であった。
往年のファンをも魅了する「刺激的すぎる50台限定」の特別な1台
インテリアのフィニッシュも特別なものであった。スタンダードなアヴェンタドールではオプション設定となるカーボンファイバーパッケージをこの限定モデルでは標準装備している。さらに専用レザーシートには「Miura 50」のロゴが刺繍であしらわれた。しかもだ、レザー製のダッシュボードには「Lamborghini」のロゴを配している。これもインテリアの特徴のひとつだ。
その一方で、V型12気筒エンジンの最高出力は700psである。車名に示されるとおり、アヴェンタドール LP700-4からの変化はない。
ミウラ オマージュは、世界で50台のみが製作された本当の限定モデルだ。そのオーナーのなかには、往年のP400ミウラ シリーズを所有する人物も多かったに違いない。新旧の名車が並ぶガレージの光景は、いかに魅力的で刺激的なものだろうか。誰もが容易に想像できるところであるからこそ、そんなガレージを見てみたいと筆者は強く思う。
>>>過去のミウラ伝説を読む
















































