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ミウラ生誕40周年で登場したV12縦置き搭載のランボルギーニ「ミウラ コンセプト」が実現しなかった真実【ミウラ生誕60周年_13】

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: Automobili Lamborghini S.p.A.  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

奇跡の復活劇はなぜ幻に終わったのか! 生誕40周年を祝う現代版ミウラ コンセプトの舞台裏とは……

2006年、世界中のスーパーカーファンを熱狂させた1台のコンセプトカーが存在しました。名車ミウラの生誕40周年を記念して製作された、ランボルギーニ「ミウラ コンセプト」です。オリジナルに忠実な美しさを持ちながら、なぜこのプロジェクトは市販化に至らなかったのでしょうか。当時、熱狂のアンヴェールに立ち会った筆者が、その知られざる舞台裏を紐解きます。

発表の2年以上前から秘密裏に進められていた「プロジェクトM(ミウラ)」とデザイン部門統括デ シルバの熱意

そのプロジェクトは、ランボルギーニの社内では「プロジェクトM」と呼称されていたという。Mとはもちろん、これまでその歴史をさかのぼってきたランボルギーニ「ミウラ」を表すものだ。ランボルギーニは、このランボルギーニ ミウラが生誕40周年を迎える2006年に、記念モデルとして当時のスタイルを現代に再現した、いわゆる「レトロフィット」モデルの開発を考えていたのである。

このプロジェクトMを推進した中心的人物は、1998年にランボルギーニを傘下に収めたアウディ グループで、当時デザイン部門を統括していたウォルター デ シルバだ。

デ シルバは、ランボルギーニにチェントロ スティーレ(デザインセンター)が設立されると、それまでランボルギーニ「ムルシエラゴ」やランボルギーニ「ガヤルド」をデザインしたルーク ドンカーヴォルケに代わり、チーフスタイリストの役も担うことになった。プロジェクトMの基本的なイメージは、じつはここで紹介するランボルギーニ ミウラ コンセプトとして発表される2年以上前から、彼の胸中で長く描き続けられていたものだったという。

ミウラ生誕40周年アニバーサリーイヤーがいかにランボルギーニに重要だったかは2拠点での慌しいスケジュールが証明

ランボルギーニ ミウラ コンセプトが発表されたのは、2006年1月5日だ。その舞台として選ばれたのは、アメリカのカリフォルニア州ビバリーヒルズにある、テレビジョン&ラジオ ミュージアムであった。

筆者は幸運にもそのアンヴェールに立ち会うことができた。コンセプトカーとはいえ、現代に復活を遂げたランボルギーニ ミウラを初披露するには、いささかコンパクトに感じる会場であったことが今も記憶に残っている。

じつはランボルギーニは、ここで限られたメディアやバリューカスタマーに公開すると、その翌日にはランボルギーニ ミウラ コンセプトをミシガン州のデトロイトへと移動させた。1月8日に開幕する北米国際自動車ショー(NAIAS)で正式に発表するというスケジュールを立てていたのだ。ランボルギーニにとってこのミウラ コンセプトが、そしてミウラの生誕40周年というアニバーサリーイヤーがいかに重要なものであったかが、このことからも理解できる。

ランボルギーニ ミウラ コンセプトのデザインは、デ シルバを中心に、ドンカーヴォルケ、そしてのちにランボルギーニのチーフスタイリストとなるフィリッポ ペリーニによって行われた。

そのシルエットは、1960年代に当時ベルトーネへと移籍したばかりのマルチェロ ガンディーニが描いたオリジナルにきわめて忠実なものだ。ワイドなリアフェンダーの造形からは、その最終型であるランボルギーニ「ミウラSV」のイメージを感じた者も多かったに違いない。

ちなみにボディサイズは前後、そして上下方向にも10%ほど拡大されていた。それは仮にランボルギーニ ミウラが21世紀に至るまで進化を続けていたとしたら、当然の結果ともいえるものだったのかもしれない。対歩行者を含めた衝突安全基準を考えれば、これは必要不可欠なサイズである。それを理由に、ランボルギーニ ミウラ コンセプトが将来的に生産化されるのではという可能性を感じたカスタマーも多かっただろう。

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