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マセラティが1957年製「200S」の真正性認定! クラシケの証明書発行が累計100台突破!!

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TEXT: AMW  PHOTO: Maserati S.p.A.  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • マセラティ 200S:ウッドステアリングや計器類が当時の過酷なレースを物語る意匠だ
  • マセラティ 200S:熟練の作業員によってエンジン各部が慎重に検証されている貴重なシーンだ
  • マセラティ 200S:マセラティクラシケによる証明書が発行された美しい1957年製モデルだ
  • マセラティ 200S:赤いマセラティロゴが輝くエンジン。歴史的な価値を後世へと伝える意匠だ
  • マセラティ 200S:1955年からわずか30台前後のみ生産された純粋なレーシングカーだ
  • マセラティ 200S:2リッター軽合金製エンジンを搭載し当時のレースで活躍した仕様だ
  • マセラティ 200S:流麗なアルミニウム製の赤いボディはサーキットを駆け抜ける芸術品だ
  • マセラティ 200S:ボディに輝くトライデントのエンブレム。マセラティの偉大な歴史の象徴だ
  • マセラティ 200S:オフィチーネクラシケ内でリフトアップされ確認が行われている姿

名車を公式に認定しブランドのヘリテージを次世代へ継承する

イタリアの名門自動車メーカーであるマセラティ社が、歴史的なレーシングカーに対して独自の真正性証明書を発行しました。過去に製造したモデルの価値を、そのメーカー自らがその価値を保証する取り組みは他メーカーでも知られていますが、マセラティの認定プログラムは今回の発行でひとつの大きな節目を迎えました。クルマ好きの心を刺激するマセラティが誇る珠玉の傑作車と、それを文化として守り抜く意義について詳しく解説します。

自らが厳格な基準で検証し過去の作品を守り抜く

古いクルマの歴史的な価値を担保するうえで、工場出荷時のオリジナル状態を正確に保っていることはもっとも重要な要素である。近年は世界的にヒストリックカーの市場価値が高騰しており、正しい部品が使われているか、シャシーとエンジン番号が一致しているかといった点が厳格に問われるようになった。そのため、自動車メーカー自らが膨大な過去のアーカイブをもとに車両を検証し、公式な認定書を発行する動きが活発になっている。

じつはフェラーリのクラシケやランボルギーニのポロストリコだけでなく、マセラティも2021年からマセラティ クラシケと呼ばれる公式プログラムを展開している。製造から20年以上が経過した旧車や限定モデルを対象に、専門の技術委員会が当時の設計図や生産記録と照らし合わせて詳細な検証をおこなうプログラムだ。この厳しい審査をクリアしてオリジナル状態であると認められた車両にのみ真正性証明書が与えられ、そのクルマが歩んできた道のりそのものを肯定する最高のパスポートとなるのだ。

モータースポーツの歴史に名を刻む純レーシング芸術作品

今回、マセラティ クラシケによって真正性証明書が発行されたのが、1957年製のマセラティ「200S」である。このモデルは1955年から1957年にかけてわずか30台のみが生産された2シーターの純レーシングカーであり、当時の国際モータースポーツにおいて数々の輝かしい戦歴を残した傑作だ。

1950年代初頭、ライバルであるフェラーリ「500モンディアル」の登場に対抗するため、マセラティは新たなレーシングカーの開発を迫られていた。そうした背景から誕生した200Sは、優れたコントロール性と高い出力を両立し、ジャン ベーラをはじめとする名ドライバーたちの手によって数々のレースで勝利を収めたのである。流麗なアルミニウム製のボディに美しいレッドの塗装をまとった姿は、サーキットを駆け抜ける芸術品として圧倒的な存在感を放っている。

旧車という枠を超えて偉大なレガシーを未来へ語り継ぐ文化事業

今回の200Sへの証明書発行により、マセラティ クラシケが認定した歴史的車両は累計101件となり、ついに100台という大きな節目を突破した。100台以上もの名車たちが公式なバックアップのもとで価値を確約され、手厚いサポートを受けながらこの先の未来へ向けて保護されていくことは、自動車業界全体にとっても非常に喜ばしいニュースである。

クルマは単なる移動のための道具や、古くなれば使い捨てる工業製品ではない。時代を彩った美しいデザインや、職人たちが心血を注いで作り上げたメカニズム、そして限界に挑むレースの現場で培われた情熱のすべてが詰まった歴史的な遺産だ。メーカーが自ら膨大なコストと手間をかけて証明書を発行し、オーナーとともに過去の遺産を後世へと残していく姿勢こそ、クルマは文化であるという事実をなによりも雄弁に物語っている。貴重な旧車がふたたび本来の輝きを取り戻し、スムースに道を駆け抜ける姿を見るたびに、われわれはその偉大な文化の証人となるのだ。

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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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