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1970年代のカーボンボディを640馬力で武装!イタリアの美学が結集した至高のマシン

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TEXT: AMW 米澤 徹(YONEZAWA Toru)  PHOTO: Totem Automobili  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

伝統の手刷りシルクと640馬力マシンが融合した至高のイタリアンエキゾチック第二弾

イタリアのコモ湖畔に佇む至高のマシン。トーテム アウトモビリ「GTスーパー・ユーフォリア」は、ナポリの老舗「E(エウジェニオ).マリネッラ」と協業した特別プロジェクトの第2弾だ。深みのあるブロンズ塗装の下にはフルカーボン製ボディパネルが潜み、さらにインテリアはナッパレザーと極上のヴィンテージシルクをあしらった芸術的な仕上がりを見せる。そして、ボンネットの中には640馬力を発揮する狂暴なV6ツインターボエンジンを秘めている。イタリアの伝統的な職人技と最先端の工学が見事に融合した。この美しきマスターピースの真価を確かめてみたい。

最高級ハンドプリントの極上シルク生地が至高のキャビン空間を彩る

オーナーによって「ユーフォリア(多幸感)」と名付けられたGTスーパー・ユーフォリア。その名に恥じない極上の仕立てを誇っている。外装は1970年代のイタリアンスポーツカーから着想を得た。深みのあるブロンズの3層コートが施されている。

ドアを開けると、優雅な空間が広がる。コバルトブルーのナッパレザーが美しい。最大の特徴は、キャビンの随所にあしらわれた職人の手で刷られた最高級のシルク生地がシートのセンター部分やドアトリムなどに贅沢にあしらわれている点だ。E.マリネッラが1985年のアーカイブから厳選した。シックな内装に鮮やかなアクセントを加えている。

さらに同じシルク素材を用いた特製のウィークエンダーバッグ(ボストンバック)も用意され、リアスペースにピッタリ収まるように仕立てられている。リアのパーセルシェルフ(後部座席の後ろにある棚)には、カスタムメイドのネクタイケースも美しく収まる。随所にサテン仕上げのカーボンファイバーが奢られている。シフトノブにはムラーノガラスの装飾が施された。まさに芸術品と呼ぶにふさわしい仕上がりだ。

640馬力のV6ツインターボを6速MTで操る

優雅な見た目とは裏腹に、ボンネットの下には狂暴なパワーユニットが潜んでいる。イタルテクニカ社と共同開発された2.8リッターのV型6気筒ツインターボエンジンは、最高出力640馬力を叩き出す。この強大なパワーは、最適な前後重量配分を実現するリアトランスアクスル(変速機とデフを一体化して後輪側に配置する方式)レイアウトを採用した6速マニュアルトランスミッションを介して路面へ伝えられる。

足まわりや排気系にも、超一流のパーツが惜しげもなく投入されている。電子制御式のORAM製サスペンションは、前後独立して幅広い調整が可能だ。カプリスト製のエキゾーストシステムは、車内からバルブ開閉の操作が可能となっており、気分に合わせてV6エンジンのサウンドを自在に選択できる。エンジンベイを覗き込んでみると、カーボンとチタン製のステアリングコラム(ハンドルの軸となる部品)が見え、ここにもエンジニアたちのメカニズムへのこだわりを感じ取ることができる。

イタリアの職人技が結集したメイド・イン・イタリーの美学で生まれた新定義スーパーカー

この歴史的なコラボレーションについて、マウリツィオ・マリネッラ氏は次のように語っている。

「E.マリネッラは品質や職人技、独自性という価値観を重んじてきました。同じ情熱を持つトーテム アウトモビリとの共作を誇りに思います。私たちのシルクが自動車にナポリのエレガンスをもたらしました。美の探求という共通の価値観があれば、異なる伝統も完璧に融合できます」

アレッサンドロ・マリネッラ氏も、両社に共通する「家族的な繋がり」に共鳴したと述べる。ブランドの象徴である「アーカイブ85(1985年当時のクラシックな色合いや独特の風合いなど)」の提供は、新たなクリエイティビティへの挑戦でもある。単に「古いデザインを採用した」というのではなく、ブランドの歴史の1ページである1985年の職人技を、現代の640馬力のスーパーカーに融合させたというロマンこそが、この「アーカイブ85」という言葉に込められた特別な価値となっている。若き起業家たちの情熱が見事に昇華し、メイド・イン・イタリーの真髄を表現している。

現代のスーパーカーは電動化や自動化へと舵を切っている。ガソリンを燃やし、手足で6つのギヤを操る行為はもはや非日常とも言える。しかし、美しい造形に触れ、荒々しいエンジン音に血湧肉躍る欲求は決して消えることはない。だからこそGTスーパー・ユーフォリアは、クルマが持つ圧倒的なロマンを力強く突きつけてくるのだ。

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  • AMW 米澤 徹(YONEZAWA Toru)
  • AMW 米澤 徹(YONEZAWA Toru)
  • 1991年生まれの秋田県出身。15歳のときに上京し勉学に勤しむも、高校生時代から東京都内をカメラ片手に自転車に乗って、神出鬼没、車屋巡りをする日々を送る。社会人になり、その時に出入りしていた趣味系自動車雑誌の元編集局長に呼ばれ、交通タイムス社に入社、現在に至る。イタリア車が趣味の中核ではあるものの、クルマに関連する本やミニカーを集めまくる根っからの収集癖おさまらず……。古書書籍、ミニカー、これらの山の中で生活を続けている編集者。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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