直6とアテーサを手に入れた第2世代のGT-Rへ
1985年のフルモデルチェンジで7代目に移行したスカイラインだが、やはりGT-Rが販売されることはなかった。ただし、GTS-Rと呼ばれるホモロゲーションモデルが登場し、グループAレースで活躍。同時に、次期スカイラインにGT-Rをラインアップすべく、精力的に開発が続けられていくことになった。
そして89年5月のモデルチェンジで8代目に移行したスカイラインには、半年遅れでGT-Rを追加設定。「GT-R=直6ツインカムエンジンのマシン」という公式通り、ツインターボで武装されたRB26DETTエンジンを搭載。2568ccという排気量と、アテーサE-TSと呼ばれる4輪駆動システムを搭載していることも注目された。
これらはいずれもグループAのレギュレーション(車両規則)を徹底的に分析した結果。グループAでは排気量によって最低重量やタイヤサイズ、燃料タンク容量が事細かく決められていて、このパッケージングが、結果的に競争力が最も高くなる、との判断によって決められたものだ。
さらにチューニングが厳しく制限されているグループAを優位に戦うために、冷却気用のダクトや空力パーツを組み込んだホモロゲーションモデル「GT-R NISMO」が追加されたのも大きなニュースとなった。