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圧勝の陰に「名エンジン」あり! モータースポーツでえげつないほど「勝ちまくった」国産名機4選+α

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

長きにわたり国内ラリーなどを席巻した軽自動車最強エンジン

【スズキK6A:660cc直3DOHCターボ】

 セリカのようにWRCではなく、国内(全日本)ラリーで勝ちまくったのがアルトワークス。1987年当時、国産軽自動車唯一のツインカムターボ+フルタイム4WDのパッケージは、デビュー翌年の1988年から当時国内最小排気量クラスであったAクラス(1000㏄以下)に参戦。レギュレーションが変わる2001年までの14年間で10回のシリーズ優勝を果たし、まさに王者と呼ぶにふさわしかった。全日本ラリー選手権を走る3代目アルトワークス

 エンジンは14年間でF5A(550㏄)、F6A(660㏄)、K6A(660㏄)の3種類の直列3気筒DOHCターボを搭載したが、もっともパフォーマンスを引き出したのは1994年の3代目ワークスから搭載されたK6A型。エンジンブロックが鋳鉄からアルミとなり、ECUが16ビット化。1998年に登場した4代目ではVVT(可変バルブタイミング機構)が組み合わされ、きめ細やかな制御とワイドレンジが可能になったのがトピックだ。

 1997年までは改造範囲が狭かったが、1998年からエンジンの大幅な改造が許されるようになった結果、ノーマルの64psから150ps強までチューンナップされた。あまりの速さにダイハツがレギュレーションに合致させたスペシャルマシン「ストーリアX4」を投入せざるをえなくなるほど強かった。K6Aターボエンジン

 速さの理由は実質ワークスの立場にあったスズキスポーツ(現モンスタースポーツ)がラリー車だけでなく、市販車の開発にも関与していたこと。国内ラリーの規定で改造が制限されている部分に対して、専用ターボ、大型インタークーラー&ラジエータ、クロスミッション、LSD(最終型には鍛造ピストン、ハイカム、大容量インジェクター、専用ECUまで)を標準装着したエボリューションモデル「ワークスR」を、世代が変わるごとに投入。勝つために妥協のないベース車が用意できることが最大の強みであった。なおアルト・ワークスは国内ラリーだけでなく、ダートトライアルでも活躍している。

国産車を脅かした輸入車搭載の名機を忘れてはならない

【ランチア831E5:2L直4DOHCターボ】

 1990年前半から2000年代後半までWRCは日本車が躍動した。国産車初の世界チャンピオンに輝いたトヨタ・セリカ(3S-GTE)、その後、コンパクトなボディに強力なエンジンを搭載したスバル・インプレッサWRX(EJ20)と三菱ランサーエボリューション(4G63)が主役に躍り出て、WRCを盛り上げていったのはクルマ好きならばご存じの通りだ。ランチア・インテグラーレWRカー

 ただ、WRCでいまだ破られることがない前人未到のメーカータイトル6連覇(1987年~1992年)を成し遂げ、今なおファンの記憶に残る最強マシンが、1987年に登場したランチア・デルタHF。コンパクトな車体に強力な直列4気筒の2L DOHCターボエンジンとフルタイム4WDを搭載した先駆者である。

 ただし、コンパクトなボディに大排気量エンジンを搭載する弱点(十分な冷却性、サスストロークの確保など)を補うために、翌年にはボンネットにエアアウトレット、大型のインタークーラーを追加。ボディ幅の拡大など矢継ぎ早に改良が施されている。ランチア・デルタ インテグラーレの透視図

 831E5型と呼ばれるエンジンは、同じフィアットグループでレース車両や高性能モデルの開発を担当していたアバルトがチューニングを担当。当初は直4のDOHC8バルブにT3型ギャレットタービンを装着して260ps(市販は165ps)を発揮した。そして、1989年にはトヨタの追撃を振り切るために16バルブ化したシリンダーヘッドを投入し、295ps(市販車200ps)にまでパワーアップ。1992年には最終モデルとしてワイドボディ化、16インチタイヤが装着されたエボルツィオーネ(市販最終型のエボルツィオーネⅡはラリーに投入されていない)のパワーは370psに到達したと言われているが、車体設計の新しい日本車勢には太刀打ちすることが叶わず、1993年を最後にWRCからランチアの名前は消えることとなった。

【BMW S14B23:2.3L直4DOHC】

 勝ちに勝ちまくった輸入車としてもう1台忘れることができないのが、JTC(グループA)に参戦していた初代BMW M3(E30型)。R32型スカイラインGT-Rと同じくツーリングカーレースを席巻するために開発されたエボリューションモデルで、エンジンはレース用に開発されたBMW M1のM88型直列6気筒から2気筒をカットした直列4気筒のS14B23型だ。

E30型M3

 2.3Lの排気量から約300ps(市販は195㎰)を絞り出した。GT-Rのひとつ下となるディビジョン2クラスに1987年に参戦し、デビュー戦で格上のマシンを蹴散らし、翌年からクラスの常勝マシンとして活躍。1990年からは2.5L化され、出力は330psまで向上した。1993年のシリーズ終了まで、ディビジョン2クラスを支え、GT-Rを上まわる42連勝を飾っている。

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