アメ車ですら電動化には抗えず……今乗らないと一生乗れなくなる「バカデカV8」のアメリカンマッスル車 (1/2ページ)

アメ車ですら電動化には抗えず……今乗らないと一生乗れなくなる「バカデカV8」のアメリカンマッスル車

時代の変わり目、ガソリンエンジンに乗れなくなる日は近い

 手塚治虫の『鉄腕アトム』に描かれる「空飛ぶ車」や「電気自動車」を見て、未来はこんな風になるんだなぁ……と思っていた少年時代。まさか自分が生きている時代に電気自動車や水素自動車が登場するとは思ってもいなかった。時代は「脱化石燃料」や「ゼロエミッション」を大上段に振りかざし、少なくともハイブリッドモデルに乗ることが正義になりつつある。

 たしかに自然環境を考えればそれは正しい選択なのだろうが、自動車の変革期に生きるボクにとってガソリンエンジンとの決別は名残惜しく、「もっと楽しいクルマに乗っておけばよかった」という後悔が生まれ始めているのも正直な感想だ。

「もっと楽しいクルマに乗っておけば」と後悔しないために

 同様のノスタルジーにかられている御同輩も多いようだが、個人的に究極のガソリンエンジンと言えば「アメリカンV8」が思い浮かぶ。少ない排気量で最大限のパワーを追求する効率重視の日本車のエンジン。それに対して大陸的と言うべきか、幌馬車の延長線上にあるアメリカでは「パワーが少なければ馬を増やせ」とばかり、安直な考え方で排気量を拡大していったアメリカ車のV8エンジンは、良い意味でも悪い意味でも豪快でありワイルドだ。

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1969年式フォード・マスタング・マッハ1画像はこちら

 5000cc、6000ccの排気量は当たり前、3500ccなんてのはコンパクトエンジンという常識は、世界を見てもアメリカ車だけの世界観。しかし、そんなアメリカ車も環境問題には太刀打ちができず、シボレー、フォード、クライスラーの「ビッグ3」は環境に配慮したエンジンを作り始め、カリフォルニア州では2030年から2040年にかけてガソリン車、およびディーゼル車の新車販売を禁止する政策を打ち出している。

1969年式マスタングの標準モデルに搭載されたBoss 302エンジン画像はこちら

 アメリカまでもが環境を重視した政策を打ち出した今、今後は『ワイルドスピード』に登場したドミニクの愛車のようなV8モデルは姿を消し、電気自動車や代替燃料を使った自然に優しいクルマだけが生き残ることになる。そう、豪快なアメリカンV8に乗るのなら今がラストチャンス。このチャンスを逃してしまえば「もっと楽しいクルマに乗っておけばよかった」という、後悔を抱えたまま人生を終えることになる可能性は高い。

ドミニクが乗っていた1970年式ダッジ・チャージャーR/T画像はこちら

2000年前後のアメリカンマッスルなら100万円台で買える

 すでに市場は動き始め、1960年から1980年代のシボレー・コルベットやカマロ、ポンテアック・トランザム、フォード・マスタング、ダッジ・チャレンジャーなどのビンテージモデルは驚くような高騰を見せ、簡単に手に入れることのできない存在になってしまった。同様に1990年代のモデルも中古車価格が上がり始めている。

 そこで注目するべきは、2000年前後のアメリカンマッスルたちだ。アメリカ車の特徴として、新車から数年で価格が劇的に下落し10年から15年を過ぎたモデルは底値を打つ。そして、底値で推移しながら市場のタマ数が少なくなるとふたたび価値が上がり始め、V字回復のごとく高騰していくのが通例だ。

1997年~2004年に生産されたC5型コルベット画像はこちら

 その狭間にあるのがシボレー・コルベットのC4、C5であり、アメリカンスポーツの象徴が150万円から200万円程度で手に入れることができる。最新モデルのコルベットはアメリカ車の王道であったFRレイアウトからミッドシップへと変化を遂げ、昔ながらのFRコルベットとして希少価値が上がっていくことも予想される。

 同様に2000年前後のシボレー・カマロ、フォード・マスタングは50万円から100万円と手の出しやすい価格で推移していることもあり、狙うのであれば絶好のチャンスであることは間違いない。もちろん、予算が許すのであれば最新のアメリカンマッスルカーを手に入れるのも悪くない。シボレー・カマロ、フォード・マスタング、ダッジ・チャレンジャーの大排気量V8エンジンは健在だが、日本市場でもアメ車販売の低迷もあり、カマロとミッドシップ化したコルベット以外は正規輸入販売が行われていない。新車で購入する場合には専門店を頼ることになることを覚悟しておこう。

現行6代目カマロは2016年から日本で正規販売されている画像はこちら