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登場時は賛否両論あったがやっぱり名車! 王道スタイルから脱皮した12代目「ゼロクラウン」とは

投稿日:

TEXT: 佐藤幹郎  PHOTO: Auto Messe Web

  • ゼロクラウンアスリートのリヤビュー
  • ゼロクラウンアスリートの外観
  • ゼロクラウンアスリートの走り
  • 3.0Lエンジン
  • クラウンロイヤルサルーンの外観
  • クラウンのシート

走りも楽しめるクラウンに進化を遂げた

 誰でも知っているクルマがクラウン、いつかは乗りたいクラウン、ついにクラウンに乗れるようになったなどと形容詞でも扱われるのがトヨタ・クラウンで、日本での成功の証がクラウンだ。

 それは21世紀になった現在でも変わらない部分も強くて、見栄を張るためにクラウンを購入したり、普段は輸入車に乗っていても、仕事用としてクラウンに乗るなど、社会的なアイコンの立場も持つ偉大なクルマだ。

 そんなトヨタを代表する高級車であり、古くからタクシーで親しまれたクラウンは、初代は1955年に登場。長いことフレームボディを採用してクラウンらしさを堅持していたが、バブル期にモノコックボディへと変化を遂げて、生き残りを図る。途中、より後席重視のマジェスタや黒船的存在のセルシオが登場したものの、築き上げた伝統は日本の自動車の歴史と重なる部分もあり、クラウンの名は生き続ける。今回のテーマはゼロ・クラウン(以下:ゼロクラ)の名で知られるS180系を紹介したい。

ゼロクラウンアスリートの外観

新しいV6エンジンなどを搭載

 この12代目の特徴は、歴代の直6に代わってV6エンジンの搭載や、新しいプラットフォームを採用したこと。10代目でフル・モノコックボディとなり、11代目で久しぶりのターボエンジンや、アスリートと名乗るスポーティ仕様が打ち出されたクラウンだったが、12代目でも大きく進化。いわゆる昔ながらの高級車からの転換を図り、オーナードライバーに走りを楽しんでもらえる一台へと変貌を遂げたとされている。

ゼロクラウンアスリートのリヤビュー

 そんなゼロクラであるが、一部のメディアの評判は芳しくなかった。パーソナルな面が強く、まるでマークIIの直系のお兄さんになったようなゼロクラは、クラウンではないと評価され、走りの面では欧州勢に負けていると酷評もあったそうだ。

 個人的にはゼロクラの印象は良かった。試乗会の際にも好印象であることは伝えたが、デザインはもっと保守の方が売れると思うとも話したことを覚えている。その理由は9代目や10代目のデザインのほうが、新型としての印象は薄いかもしないかもしれないが、老若男女がひと目でクラウンと解るほうが安心してクラウンのオーナーに慣れると思ったから。それこそタクシーのクラウン・コンフォートを現代的に解釈したスタイリングにした方が、「そうだよ、これが俺たちのクラウンだよ」と思ってもらえるのでは? と感じたのだ。

 これら走りやデザインに対して感じた理由は、クラウンは日本の高級車であるのだから、一部の輸入車のように車幅を広げるのではなくて、無理をしてでも全幅を1780mmに抑えてくれていたことが好印象。全長も4840mmと5ナンバーをちょっと超える長さだから、ステアリングのキレ角もあって狭い道でも取り回しに優れている。狭い道路が多い日本で非常に便利なのだ。メルセデス・ベンツなど大きくても優秀な小回りが効くモデルも多々あるが、やはり輸入車には心理的抵抗がある方も多い。日本の高級車なのだから、より多くの方に日本の道路事情に適した高級車があることは意義深い。

ゼロクラウンアスリートの走り

 そこでゼロクラを評価すると、直6からV6となったエンジンの不満はなし。2.5Lでも十分な性能だし、3.0Lも3.5Lも用意されているのだからオーナーが判断すればよい。操縦安定性も特筆はできないが、後席専用使いでも自分が運転者でもネガティブな面は見られないだろう。あくまでもほかと比べればいろいろな意見は出るが、クラウンはクラウンと比較する。そういうクルマだと思う。

3.0Lエンジン

 後席を堪能した時間は短かったので適格ではないかもしれないが、日常は都市部を一時間程度、週末のイベントの2時間程度の使い方で「こんなのクラウンじゃない」というユーザーは少ないはず。ゆるくてふわっとした乗り心地と座り心地と決別しただけで、実際に販売台数を大きく落としたわけではない。

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