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「赤」と「陸サーファー」がスターにのし上げた! 昔の若者が大好きだった5代目ファミリアとは

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

日本車の輸出仕様が注目された

 だが、そんな状況下でクルマ好きが目をとめたのが日本車の輸出仕様だった。ファミリアは欧州市場などでは“323”として発売されていたが、その海外仕様の純正ドアミラーが手に入れば日本仕様のファミリアもドアミラー化できる……そんなファミリア・ユーザーの願いを、当時の一部のこだわりのカーショップが叶えてくれたのだった。

 ちなみに入手可能なドアミラーにもいくつかあり、プライスはやや高めだったが右ハンドル用(UK仕様など)の純正品のほか、より手ごろなレプリカもあった。ただしレプリカは左ハンドル用で、右ハンドルに装着するためにアングル調整のスペーサーを使う方式をとっていた。いずれにしてもドアミラーは、フェンダーミラー仕様の日本車でも、装着部分の樹脂のグロメットを外せばドアミラーを取り付けるためのボルト穴3個が生きた状態で、ボルトオンで簡単に装着が可能だったという。

 それと当時はドレスアップが流行っていた時期でもあり、社外品のエアロパーツや、ファミリアに装着可能なスタイリッシュなアルミホイールなども豊富に用意されていた。またドアミラーと併せて、ファミリアの欧州仕様名だった“323”のエンブレムを装着して差別化を楽しむオーナーも多かった。

陸(おか)サーファーも5代目ファミリアを表わす代名詞だった

 “陸(おか)サーファー”という言葉も、赤いファミリアとともに5代目ファミリアを表わす代名詞だった。サーフボードをルーフにボルトオンしているの? などと言われ、都心や、やや郊外の大学へ通うオーナーがファッションのひとつとしてそういうスタイルでキメたファミリアに乗っている……そんな事例が多かったからだ。

 ついでにトレイ状になったインパネの助手席側にパームツリーのミニチュアが飾ってあったり、リヤウインドウにレインボーやボートハウス(東京・青山学院大学の西門前にあったトレーナーで有名な店)のステッカーが貼ってあったり。

 ドライブミュージックはクリストファー・クロスやドゥービー・ブラザーズやホール&オーツetc.。お茶やディナーは、当時あった葉山のデニーズ……。1980年台初頭の甘々なムードのなかで、物知り顔でいうなら当時の若者文化のひとつの象徴のような存在のクルマだった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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