タイプRを名乗るが「異端児」! 英国生まれのシビックタイプRユーロのひと味違う走り (1/2ページ)

タイプRを名乗るが「異端児」! 英国生まれのシビックタイプRユーロのひと味違う走り

英国生まれの隠し球として日本デビューした
シビックタイプRユーロ

 3代目シビックタイプR(FD2型)が日本で発売されている最中に、欧州では英国製のFN2型シビックタイプRユーロがデビューした。FD2型シビックタイプRは、無限RRなどのコンプリートカーが発売されるほどの人気モデルであったが、4ドアセダンながら走りはまさにスパルタンという言葉がふさわしく、タイプR=サーキットベストたる所以であった。

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FD2型シビックタイプRの走り画像はこちら

 ところがこのころから、日本では買えない日本メーカーのクルマが話題となる。実際にとある自動車雑誌が英国製シビック(タイプRではない)を並行輸入したほか、販売店でも並行輸入して実際に販売するなど、欧州向けのFN2型シビックタイプRユーロが大いに話題になったのである。

 そこで重い腰を上げたワケではないのだろうが、2009年11月、日本でも英国生まれのシビックタイプRユーロを発売。欧州では2007年デビューだが(欧州名はシビックタイプR)、日本のシビックタイプRユーロは2010台限定と比較的多かったものの、ホンダの関係者でも購入できないという都市伝説にもなるほどで、翌年には1500台限定で追加販売された。FN2型シビックタイプRユーロのフロントスタイル画像はこちら

ユーロRシリーズを彷彿とさせるジェントルな走りの質感が高評価

 現在、閉鎖されてしまったホンダの英国工場で生産されたシビックタイプRユーロは、ホンダが先進国向けに作り上げた秀逸なシビックのボディであり、先進性を感じさせるデザインと3ドアハッチバックであったことが特徴であった(タイプRユーロ以外にも標準仕様の5ドアモデルもあった)。それは剛性面で優れているだけでなく、適切な鋼板を適切な厚みを持たせて剛性感を生み出しており、サスペンションアームなどの取り付け剛性とゴム類の硬質さもあって、かつてのアコードユーロRを連想させる走りを彷彿とさせた。

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FN2型シビックタイプRの走り画像はこちら

FD2には劣るも201ps/19.7kg-mのエンジンスペックを誇る

 搭載するエンジンは、K20A型2L自然吸気直列4気筒エンジンを採用。2010年に販売終了となったFD2型シビックタイプRとエンジンは同じでありながら、FD2型搭載仕様が最高出力225ps/8000rpm、最大トルク21.9kg-m/6100rpmであったのに対し、このシビックタイプRユーロでは同201ps/7800rpm、同19.7kg-m/5600rpmと数値的には少し劣っていた。F20A型直列4気筒エンジン画像はこちら

 しかしNSX譲りのヘッドポート処理や専用吸気マニホールド、DBW(ドライブ・バイ・ワイヤ:電気式アクセル)の設定の良さもあって、走りの気持ち良さは同等以上。さらにVTECのセッティングも異なり、シビックタイプRユーロには2次バランサーを装着してノイズと振動を軽減したことで上質さも備わっていた。組み合わされるトランスミッションはFD2と同様の6速MT。車両重量はFD2型が1270kgに対して、FN2型は1320kgと少し重たいにも関わらず、多くのファンから支持されたのである。