タイプRを名乗るが「異端児」! 英国生まれのシビックタイプRユーロのひと味違う走り (2/2ページ)

しなやかさを備えた剛性感は欧州販売モデルらしい味付け

 その理由は、高張力鋼板を多用した5ドアシビックをベースにした、軽量かつ高剛性のボディとドアまわりなどのシール構造、フィットでお馴染みのセンタータンクレイアウトの採用。こうした優れたベース車両に対して専用サスペンション+専用軽量ホイール+専用18インチタイヤ(ブリヂストン製ポテンザRE050A)、ヘリカルLSD、VSA(ビークル・スタビリティ・アシスト)といった安全装備が一体となり、ファンを魅了したのだろう。

 かつてアコードやトルネオでユーロRを試乗したことがあれば、しっかりしていてもしなやかで快適というタイプRユーロのフィーリングをイメージできるかもしれない。メディアではよく、乗り心地と走行性能は両立しない言われてきたが(今となっては時代錯誤な評論だが)、それを覆したのがシビックタイプRユーロであり、限定モデルながら人気は博したのはこうした理由もあったのだと思う。

【関連記事】車名につく「RS」の意味とは? 「レンシュポルト」や「ロードセーリング」などメーカーによって異なる「RS」でも共通することとは

アコードユーロR画像はこちら

中古車は100万円台から狙えるので手に入れるなら今がチャンス

 歴代シビックタイプRのなかで異端児であるシビックタイプRユーロは、速いだけではなくてドライバーが操る運転の楽しさが色濃く、ドライビングを心底楽しめるモデルであった。個性的なデザインは賛否分かれるところだろうが、限定発売するも翌年に追加販売したことを考えると魅力に溢れていたことは間違いない。発売当時の新車価格は税込で298万円(2009年仕様)と300万円(2010年仕様)。ちなみに中古車価格はピンキリであり、ボディカラーで価格に差が出ているというよりも、すでに12年が経過したモデルでもあり、走行距離やコンディションによって価格が決まっている様子だ。FN2型シビックタイプRユーロのリヤスタイル画像はこちら

 新型シビックタイプRは間もなく発売されるが、ノーマルモデルでも意外にも若いオーナーからMT仕様が支持されているという。現行シビックの販売台数の3分の1程度はMT車というから、絶対的な速さはいらないけれど、気持ちよくMTで走りたいという層がまだまだ健在というのはうれしい限り。

 中古市場ではすでに10年以上前のモデルとなってしまったが、新車価格の100〜150万円落ちで買えるのは、今後の価格高騰を考えると今が狙い目と言える。実力があるのに価格は比較的安い。クルマの素性の良さも含めて今のうちに唾を付けておきたいクルマの筆頭がシビックタイプRユーロだ。

□シビック・タイプRユーロ/FN2型主要諸元
○全長×全幅×全高:4270×1785×1445mm
○ホイールベース:2635mm
○車両重量:1320kg
○乗車定員:4名
○最小回転半径:5.6m
○エンジン種類:K20A型 直列4気筒DOHC
○総排気量:1998cc
○最高出力:148kW(201ps)/7800rpm
○最大トルク:193Nm(19.7kg-m)/5600rpm
○トランスミッション:6速MT
○サスペンション  前/後:ストラット式/トーションビーム式
○ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク
○タイヤサイズ :225/40R15