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GT-Rのプロが乗る愛車! 街乗りからサーキットまで楽しめる1,000ps仕様のR35GT-R

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TEXT: 増田髙志  PHOTO: GT-Rマガジン編集部

ドラッグからサーキットへ開眼したR35の存在

 チューニングショップの代表が「デモカーではなく愛車」として作るGT-R。今回登場する兵庫県のプロショップ『エンドレス』の杉野康人代表は、ドラッグレースに始まり、今はサーキットにハマっている人物だ。ときには親密に、ときには冷静に愛車と接し、程よい距離感を保つ。狙ったポテンシャルを引き出すまでは四六時中どっぷりと付き合っていくが、目標を達成できたら一転。あえて愛車と距離を置く。愛情を注ぎ過ぎず、次へのステップアップを目指して常に前進しているのだ。

普段乗るからこそ速さだけではなく快適さも重要

 R32は4台でR33が2台、R34は3台でそのうち1台はドンガラ状態のサーキット仕様。兵庫県神戸市にあるプロショップ『エンドレス』の杉野康人代表が愛車として手に入れた第2世代GT-Rの数だ。

 根っからのチューニング好きである杉野代表は、その時代の旬なアイテムや個人的に興味のあるパーツを使ってモディファイを楽しんでいた。つまり愛車は必然的にエンドレスのデモカーとなる。

「趣味のチューニングが高じて現在に至っているわけですから、手を入れないということはあり得ません。基本的には自分が使ってみて納得したパーツや仕様をユーザーに提供するというスタンス。自分のクルマが開発車両です」

 それゆえに何度も壊したし、チューニングの解答が導き出せずに泥沼にはまったりもした。それでも常に諦めずに果敢に攻めていった。

「神様は乗り越えられない試練は与えないと聞いたことがありますが、どうやら本当です。無我夢中で食らい付いていくと不思議と出口が見えてくる。いつも諦めかけたときの、さらなるひと頑張りが功を奏す。とても格好良く聞こえますが、実情は切羽詰まりますけどね」 

 そんな努力がユーザーに頼られる秘密だ。自分が普段乗っているクルマは速いだけでは満足できない。快適でなければやり直す。不具合などはもってのほかだ。使いやすさも考えた創意工夫にしばしば明け暮れる。

「ワンオフパーツは使いません。使えば問題点を簡単にクリアできるでしょうが、ユーザーカーへの反映が難しくなる。どうしても必要だと判断したらエンドレスのオリジナルパーツとして製品化します」

R35で初めてタイムアタックの楽しさを知る

 杉野代表にとってR35は排気量に余裕があって速いし、2ペダルだから扱いやすい。完成し過ぎていてしばらくは興味が沸かなかったそうだ。

「ゆったりと高速クルージングを楽しんだり、外装に手を入れてドレスアップを堪能したりするタイプのクルマだと思っていました」

 ところが実際にドライビングしてみるとそれまでのイメージが崩れた。速いし快適なことは噂どおりだったが、そのレベルが違う。桁違いのパフォーマンスに驚愕した。

 当初、R35は手を付けず第2世代だけで続けていこうとしていたが、そういうわけにもいかず1台手に入れた。R35のデビューから3年目のことだ。鍛造ピストンを入れ、GReddyのTD06-20Gタービンを使って800㎰をマーク。潜在能力の高さに度肝を抜かれた。そのクルマは海外のユーザーにせがまれて2年で売却。

 2台目のR35の購入は4年前。ちょうどそのころ、同郷のレーシングドライバー佐藤公哉選手と知り合う。それでサーキット仕様の製作を決断。ずっとドラッグ一筋でやってきた杉野代表にとっては大胆な選択だ。まずは4L化してTD06SH‒20RXタービンを組む1,000ps仕様のエンジンでセントラルサーキットに挑み、佐藤選手は目標の1分20秒切りを達成。

 それまではドラッグレースに的を絞っていたが、佐藤選手のアドバイスでサーキット攻略のためのノウハウが身に付いていった。その後杉野代表はサーキット仕様にどんどんのめり込んだ。目標を達成したこのクルマに替えて、今度は同時に所有していたR35を本格的に仕上げることにした。それが現在の愛車となっている。

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