「元祖ハチロクが若者に愛された理由」ドライバーと一緒に成長する「AE86」はデートにも使えた (1/2ページ)

「元祖ハチロクが若者に愛された理由」ドライバーと一緒に成長する「AE86」はデートにも使えた

この記事をまとめると

  • 1983年に登場したトヨタ・カローラレビン&スプリンタートレノ
  • 1980〜90年代にかけて走り屋を中心に人気だった
  • 人気の理由は価格とパーツ、そしてパッケージングにあった

車体や維持費が安いうえパーツも豊富

 今も昔もドライバーを育てるクルマと聞いて、多くの人が名を挙げるであろうAE86レビン&トレノ。現在の人気ぶりはマンガ「頭文字D」による部分も大きいが、それ以前から走り屋にとっては定番中の定番マシンだった。

 プロドライバーになった人のなかには、アマチュア時代にAE86で腕を磨いたエピソードを持っていたり、AE86のワンメイクレースからプロへ進んだドライバーも少なくない。しかしエンジンはグロス130psと平凡なスペックでしかなく、GT-Rのようにレースで勝つことを目的に生まれたクルマとも違う。大衆車であるカローラとスプリンターの派生モデルが、ドラテクを磨く練習車として最適と言われた理由は何なのだろうか。

新車価格が驚くほど安かった

 最大のポイントは価格の安さだ。2ドアにしか設定されていなかった廉価グレードのGTなら約130万円、豪華装備が付いた最上級グレードであるアペックスでも約160万円と、現代と物価が違うとはいえ若者でも頑張れば手が届くプライスだった。

 約10万台も生産されただけに中古車は豊富で値落ちも大きく、平成の初期になると50万円を切るケースも珍しくなかった。筆者は20代の前半に全部で7台のAE86を乗り継いだが、もっとも高かった個体ですら諸経費を合わせて30万円。だからこそチューニング代やタイヤなどの消耗品にお金をまわすことができ、自動車税も極端に高くないうえガソリンもハイオク指定ではなかった。

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 タイヤも標準といえるサイズが14インチもしくは13インチ、P.C.D.が114.3で4穴のホイールも中古がそこらじゅうに溢れており、大半のAE86オーナーは予備として数セットを持っていたと思われる。入門のN1から国内最高峰だったグループAまでレース界での活躍はよく知られているが、AE86はラリー/ダートトライアル/ジムカーナなどほかのモータースポーツでも人気だった。中古パーツや競技車両が格安で「お下がり」されたことも、腕磨きに貢献したはずだ。

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