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「NSX」のDNAを受け継ぐ「インテグラ タイプR」とは? ホンダイズムが詰まったマニア必見の1冊【カタログは語る】

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

ページをめくる喜びが詰まっていた!

初代NSXにタイプRが登場したのが1992年11月のこと。材料置換による120kgもの軽量化などでNSXの走りの性能を極めたモデルとして注目を集めた。その流れを受けて、NSXに続く2番目のタイプRがインテグラに登場したのが1995年8月のことだった。

シンプルな表紙はヘリテージを意識している

何しろ登場から28年だから、手元にある白地にシンプルに車名ロゴだけを配したカタログの表紙は経年変化で若干黄ばんでいる。だが、ページを捲れば“真紅の、スピリット。インテグラTYPE R 誕生”のコピーとともに、黒地に専用色のチャンピオンシップホワイトのボディカラーを纏ったインテグラタイプRのボディが浮かび上がる。

その横にはNSX-Rと1965年のメキシコGPで勝利を飾ったF1マシン、HONDA RA272が組み合わされた写真が。この写真は実はNSX-Rのカタログの最初の見開きとまったく同じもの。本来ならNSX-Rを通り越してインテグラとRA272を組み合わせて構成してもよさそうだが、リスペクトを込めて、あえてNSX-Rのカタログ写真をページ内で再現したのだろう。

もちろんタイプR専用色のチャンピオンシップホワイトはRA272に由来するもので、のちに登場するシビックタイプRでも設定された。赤いホンダの社章も同様にRA272のノーズに装着されていたものだ。こういうことはヘリテージを持たないメーカーにはできないことでもある。ホンダ インテグラ タイプRのカタログ

そしてカタログは、エンジン、足まわり、ボディ、そして装備の順で、見開きごとにテンポよく紹介が続く。といっても内容が専門的であるだけに、とくにコピーの部分はライターが開発担当者に時間を割いてもらい直接インタビューをし、それをまとめ、過不足はないか、事実との齟齬がないかなどをやりとりを行って確認、実際のカタログへと仕上げていったのだろう……と想像できる。

ホンダらしくメカニカルな作動図を展開していた

まずエンジンのパートでは、DOHC VTEC B18C 96 SPEC.Rの赤いヘッドカバーが静かに浮かび上がる写真と、その対向ページに、“最高出力200馬力・リッター111馬力/スペックはピュアなほど、スポーツは熱くなる”と、ややムード重視の見出しが。とはいえ文面はひたすらエンジンのディテールを詳らかに紹介していくもので、圧縮比を11.1と設定していることをはじめ、モリブデンコーディングで低フリクション化した高圧縮比専用ピストン、回転バランスを向上させ高回転化するためのフルバランサー8ウエイト高剛性クランクシャフトの採用といった記述や、F1エンジンを越えるピストン速度、秒速24.4mといった記述が続く。

VTEC切り換え作動図、エキゾーストパイプ集合部の改良を示す図版、インレット側のバルブの写真などは、プレス向けの広報資料に載っているものと同じだ。エンジンとともに浮かび上がるストラットタワーバーにはINTEGRA TYPE Rのロゴが入っていることもわかる。

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