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バブル時代の「火の玉ボーイ」スバル「ジャスティ」とは? 量産車初のECVTを採用した意欲作でした

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: AMW編集部/SUBARU

車名はずっと引き継がれていたジャスティ

最近クルマに興味を持った世代にとってはスバル「ジャスティ」と言えばダイハツ「トール」&トヨタ「ルーミー」の兄弟車となる、コンパクトトールワゴンを思い浮かべる人も多いかもしれない。しかし、筆者を含むアラフォー以上のクルマ好きにとってジャスティと言えば、1984年に登場したハッチバック車を思い浮かべることだろう。

スバルが得意とする4WDを当初から設定

この初代ジャスティと現行型のジャスティとの共通点は、どちらも1Lエンジンを搭載するリッターカーということ。逆に言えばそのぐらいのつながりしかないが、初代モデルは当時のスバルの軽自動車であった「レックス」とミドルクラスの乗用車であった「レオーネ」の間を埋める車種として登場した。

デザインはレックスをそのまま大きくしたようなクセのないプレーンなもので(実際、ドアはレックスと共有していた)、スポーティ仕様の3ドアとファミリーユースの5ドアと、ボディタイプによってキャラクターを分けていたのも特徴だった。

すでにリッターカーとしてはダイハツ「シャレード」、日産「マーチ」、スズキ「カルタス」が存在していたが、ジャスティはスバルが得意とする4WDを当初から設定。「サンバー」からレオーネまで全モデルで4WDが設定されるフルラインナップ化を実現していたのが大きな違いとなっている。

デビュー翌年の1985年10月には4WD車に1.2Lエンジン搭載車を追加。このモデルはエンジンだけでなく、ルーフが30mm高められたハイルーフ仕様となっており、ルーフスポイラーもプラスされていた。

スバル ジャスティ

テレビCMなどでは「火の玉ボーイ」のキャッチコピーを使用。その名の通り火の玉のごとく走り去った後のタイヤ痕からは炎が上がっていて、「映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のイメージより」とご丁寧に注釈が付いていたのだった。

量産車としては初のECVTを搭載

1987年2月にはデビュー当初から登場することがアナウンスされていた無段変速機、ECVTを搭載したモデルを発表。今では軽自動車やコンパクトカーに当たり前のように搭載されているCVTだが、量産車として世界で初めて搭載したのがこのジャスティだったのである。

発展途上の技術であったため、後にトラブルが発生した個体も少なくなかったが、世界で初めて搭載したというその先進性には拍手を送りたいところだ。

その後、1988年11月のマイナーチェンジではエクステリアを大きく変更して近代化を図ったほか、1Lモデルを廃止して全車1.2Lへ移行。さらに4WDモデルでもECVTを選択可能とした。

このように改良を加えながら販売が続けられたジャスティだったが、1992年に登場した「インプレッサ」の販売が好調だったことから1994年春に生産を終了している。

日本では直接的な後継車種は登場しなかったジャスティではあるが、海の向こうでは1994年から「カルタス」ベース、2003年からは「スイフト」ベース、2007年からはダイハツ「ブーン」をベースとしたOEM車としてその車名は使われ続けていたのである。

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