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【間違いだらけのシート選び】社外製シート選びのコツは「フィット感を重視」することでした

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: AMW編集部

シート選びに妥協は禁物!

スポーツドライビングにおいて、シート選びはハンドリングチューンの一環であり、立派なセッティング項目のひとつになる。事実、新しいレーシングマシンが完成したとき、レーシングドライバーが最初にやる仕事はシート合わせ(シート作り)で、納得ができるシートが完成するまで、1シーズンだけで5回〜10回もシートを作り直すドライバーも珍しくないほど。そこまでこだわるのは、それだけシートが重要だからだ。

ブランドよりもフィット感を重視

身体にピタッとフィットし、ホールド性もよく、操作しやすいポジションが得られるシートなら長時間運転したときの疲労感はまったく違うし、ドライビングの精度が上がる。そしてミスも少なくなる。いいシートに交換すれば、走りは一段と引き締まり、G感覚も冴えてくるのだ。セッティングの良し悪しもわかりやすくなり、ドライビングのコツのようなものも見えてくるはず。ではどうすれば自分に合ったいいシートが選べるのだろうか。

レカロやブリッド、スパルコなど各社からたくさんの種類のシートが販売されているが、まずは自分の用途を絞ること。モータースポーツに特化した使い方なら、軽量で剛性が高く、ホールド性のいいフルバケット(フルバケ)タイプ一択になる。ときどき走行会にも行くが、通勤や日常の使い勝手の良さも大事という人は、フルバケに近いホールド性とリクライニング機能を併せ持つセミバケットタイプ(セミバケ)がおすすめ。

セミバケットシート

その他にも、スポーツ性より長距離運転でも疲れないシートや腰痛対策優先、コンフォート性、乗降性重視、車体・コクピットがタイトなクルマ、ミニバン用、トラック用など用途によって選ぶシートも変わってくるからだ。そのうえで大事なことは、ブランドよりもフィット感を重視すること。

自分の身体にどれだけフィットするか確認

体型・体格は人によってかなり違いがあるので、「有名ドライバーの○○さんが愛用している」としても、その人と体型が違えば自分にフィットするかどうかはわからない。なので、多くの実物を展示しているシートメーカーの特約店などに足を運び、実際に座ってみて自分の身体にどれだけフィットするかを試してから購入しよう。

ホールド性の比較でも、腰やお尻の部分のホールド性を重視している製品もあれば、脇から肩のサポーターがしっかりしているタイプもあるので、どちらが自分の好みに合うか比較、チェックをしておきたい。

また深く座ったときに太腿の裏側がシートの前縁にあたってペダル操作がしにくくないかも確認すること。シェルやフレームのサイズはそれほど選ぶことはできないが、座面の前後長は細かいチョイスが可能なので、自分の足の長さに合った座面長のシートを選ぶようにしよう。

例えばレカロでは5種類ぐらい座面の長さを選ぶことができる。ブリッドはもともと「日本人の体型に合ったシート」がコンセプトなので、小柄な人にも合うものを選びやすい。また座面はお尻の部分がやや低く、先端側が少し高くなっていると、ブレーキ時の減速Gをシートで支えやすくなるが、先端が高すぎるとペダルが踏みにくくなるので要注意(クッションの厚みで調整できるタイプがおすすめ)。

このように身体へのフィットを最優先にしたうえで、腰がきちんとホールドされ、上半身が左右に振られずに体幹部の軸が確保され、脊髄から頭が垂直に保ちやすいシートが◎。そしてシートを取り付けるときの微調整、フィッティング技術もシート選びと同じぐらい重要なので、ノウハウを持ったショップに依頼すること。またシート、シートレールともに、保安基準適合品を選ぶことも肝要。シート選びに妥協は禁物だ。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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