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真夏のレースには「エアコン」か「クールスーツ」は必要不可欠!「スーパー耐久」ドライバーたちの暑さ対策の秘訣とは

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TEXT: 廣本 泉(HIROMOTO Izumi)  PHOTO: 廣本 泉

藤浪清斗選手のGT-R GT3はエアコン付きでかなり快適

一方、エアコン付きのレーシングカーについてはどうだろうか?

ひと口にエアコンと言っても市販モデルのように、吹き出し口から室内全体を冷却するタイプもあれば、ノズルを設けて上半身へ冷気を当てたり、ヘルメットのダクトにつなげて頭部を冷やしたりとスポット的なタイプまで、レーシングカーのエアコンはさまざま。冷却効果に関しても、タイプに応じて異なっているようだ。

まず、GTNET MotorSportsの81号車「DAISHIN GT-R GT3」でST-Xクラスに挑む藤浪清斗選手に解説してもらった。

「GT3車両ですがGT-Rにはエアコンが付いているので、クールスーツは使用していません。シートから冷気が出ているほか、ヘルメットにもダクトを付けて冷やせるので、かなり涼しいです。ピットのなかにいるより、クルマに乗っていたほうが涼しいぐらい。過去にいろんなクルマに乗ってきましたが、そのなかでもGT-Rはかなり快適でドライバーの負担は少ないと思います」

藤浪選手も暑さを克服すべくトレーニングを行っているようで、

「普段から40℃の室内環境をもつ特別な施設でトレーニングを行っています」

と語るように、日頃から暑さ対策は万全だ。

GT3マシンでもあえてエアコンを付けないという選択肢も

ちなみに同じGT3でもレクサスRC F GT3はエアコンレスのマシンになっているようで、ST-Xクラスに31号車「DENSO LEXUS RC F GT3」を投入するaprのチーム監督、金曽裕人氏はこう語ってくれた。

「エアコンを付けると重くなるし、重量バランスにも影響してくるから、RC F GT3にはエアコンが付いていません。スーパーGTでGT300クラスに投入してきた自社開発のマザーシャシーはエアコン付き、エアコン無しを設定できるけれど、エアコンを省いて、ドライバーがクールスーツを活用したほうが、マシンが軽くできるし、コストも安く抑えられる」

GT4マシンではエアコンの効き具合はピンキリ

一方、同じエアコンでも市販車と同じ吹き出し口から冷気を出すマシンも少なくはない。市販モデルに近いGT4のなかでもアウディR8LMSは冷却効果の高いマシンになっているようで、Audi Team Hitotsuyamaの21号車「ベンチャー投資のファンディーノAudi R8 LMS」でST-Zクラスに挑む川端伸太朗選手はこう語る。

「いろんなレーシングマシンに乗ってきましたが、R8のGT4はかなり冷える感じがします。パワーが欲しいときはエアコンを切るんですけど、室内を冷やしてくれるので暑くないです」

これに対して同じエアコン付きのGT4で、吹き出し口から冷却するタイプでも、ポルシェ ケイマンGT4RSはやや冷却効果が低いようで、Birth Racing Projectの19号車「BRP★SUNRISE-Blvd718GT4RS」でST-Zクラスに参戦する谷川龍也選手は言う。

「冷たい風は出ているんですけど、内張がないので市販モデルのように室内全体が冷え込むことはない。クールスーツが欲しい状態です」

さらにGRスープラGT4も同様の状態で、埼玉トヨペットGreen Braveの52号車「埼玉トヨペットGB GR Supra GT4」でST-Zクラスに参戦する吉田広樹選手はこうコメント。

「吹き出し口から風が当たりますが、室内は冷えないのでクールスーツも使用しています」

このように夏場の暑さ対策もマシンやチーム、ドライバーによってスタイルは異なっているようで、さまざまなトライが行われているのである。

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