ヤングタイマー世代の価格高騰が落ち着いてきている
今回スイス・サンモリッツで開催されたRMサザビーズオークションに出品されたのは、3.0LのM3Bである。内外装ともに非常に状態は良く、走行距離も6万1000km強と非常に少ない。さらにこれまでの整備状況も記録に残されていて、直近では2020年7月に、現在のオーナーの居住地であるノルウェーで3万クローネ(約41万円)をかけて、燃料ホースなど劣化した部品の交換などをおこなっている。
そんな1993年式、ごく初期のE36 M3のエスティメート(推定落札価格)は5〜7万スイスフラン(邦貨換算約830〜1150万円)というものだったのだが、実際の落札価格は4万3700スイスフラン(約720万円)だった。エスティメートよりも低いというのは、オークションマスターの見立て以上に、ヤングタイマー車の価格高騰が落ち着いてきている、ということなのだろう。もちろん、一時期は、といっても20年ほど前のことだが、そのころなら300万円代でそこそこ状態のいい個体を購入できた、ということを考えると、この700万円強というプライスは高いと感じるかもしれない。
しかしすでに個体数が減っていることや、このクルマの状態がいい、ということをあわせて考えた場合には、妥当といえるはずだ。実際に走らせたときの実力はまだまだ一級品であるE36 M3。手に入れたオーナーが走りを楽しむのか、あるいは保管していくのかはわからないが、いずれにしても大事にしていってもらいたいものだ。
























































































