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【最強のハコ車】メルセデス・ベンツ「190E 2.5 16 Evo.II DTM」のホンモノが富士を走った! DTM時代のアイドルとは?

【最強のハコ車】メルセデス・ベンツ「190E 2.5 16 Evo.II DTM」のホンモノが富士を走った! DTM時代のアイドルとは?

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 神村 聖/原田 了/佐藤正勝/佐藤亮太

  • ロールケージやメータパネルなどが変わっているが、市販車の面影も残っている
  • ベーシックな190Eと同様、ボンネットはリンク式でオープン。垂直まで立ち上がりサービス性に優れているのはレース仕様でも大きなアドバンテージとなるだろう
  • コスワースエンジンがいい音を奏でながら富士スピードウェイを疾走していた
  • 190E系のスポーティモデルに装着されていたのと同型デザインで仕上げられたホイール。市販モデルの5本ナット式からセンターロック式に変更されているのは言うまでもない
  • こちらはリアホイール。ベースモデル(190E 2.5-16)に比べて40mmも幅広いタイヤを装着するが、エアロキットともいうべきオーバーフェンダーは、完全に幅広いタイヤをカバーしている
  • 会場にいたギャラリーが熱心に撮影をしていた
  • トランクから生えた大型アーチ状のリアウイング。3ボックス・セダンでダウンフォースを生むためには、これだけ高さを稼いでおくことが必要なのだろう
  • ここにBMW M3 DTMとアルファ ロメオ155DTMがいたら……なんて妄想をしてしまった
  • トランクリッド後端に追加された角度調整式の整流版。ル・マン・カーによくみられるロングテールで、空気の流れをスムースにし、リアウィングのダウンフォースを高める効果を期待したのだろう
  • 190E 2.5-16 Evo. IIのリアビュー。エアロキットとして開発された前後オーバーフェンダーの形状が良く見て取れる
  • メルセデス・ベンツのワークスチームから参戦したクラウス・ルドヴィクが1990年の第13戦、ニュルブルクリンクに持ち込んだ車両そのもの
  • フロントスポイラーはバンパースポイラーにフラットに突き出したチンスポイラーを追加。大幅なダウンフォースを生むものとして、テンションロッドも追加されている
  • 黒地にシルバーのストライプとKonig Pilsener(ケーニッヒ・ピルスナー。ドイツのビール会社)のロゴが精悍さを際立たせるカラーリングが大きな特徴となっている
  • コンディション抜群で快音を轟かせていた
  • 黒地にシルバーのストライプとKonig Pilsener(ケーニッヒ・ピルスナー。ドイツのビール会社)のロゴが精悍さを際立たせるカラーリングが大きな特徴となっている
  • メルセデス・ベンツのワークスチームから参戦したクラウス・ルドヴィクが1990年の第13戦、ニュルブルクリンクに持ち込んだ車両そのもの
  • フロントスポイラーはバンパースポイラーにフラットに突き出したチンスポイラーを追加。大幅なダウンフォースを生むものとして、テンションロッドも追加されている
  • エンジン開発の名手、コスワースが開発した2.5L直4ツインカム16バルブ・エンジン。カムカバーにはMERCEDES-BENZと2.5-16の文字が入りコスワースのロゴは見当たらない

ボディの空力パーツには大きな力が注がれていた

2023年10月最後の週末に富士スピードウェイで行われた「箱車の祭典2023」では、多くのツーリングレースカーが集まり国際コースを元気に走り回っていました。その1台1台を紹介するコラム。第1回目の今回は、1990~1991年にDTMのチャンピオンとなったメルセデスベンツ「190E 2.5 16 Evo.II DTM」を紹介します。

「最強のハコ車レース」を目指したDTMの第1期に大活躍

メルセデス・ベンツ190E 2.5 16 Evo.II DTMが活躍する舞台となったのは「DTM」と呼ばれるドイツのツーリングカーレースで、日本国内でもレースファンやツーリングカー・マニアに人気のレースシリーズとなっています。

しかしその実態には大きな紆余曲折があり、1984年から1996年までの第1期と、2000年からの第2期に大きく分かれています。そして第1期の1993年からFIAのクラス1規定を導入し、日本で開催されているSUPER GTとコラボしていた第2期の一時期には「最強のハコ車レース」として世界中から大きく注目を浴びていました。

その後現在では少し沈静化し、FIA-GT3とFIA-GT4によるレースシリーズとなっています。なお、第1期のDTMは「Deutsche Tourenwagen Meisterschaft」の略称で第2期のDTMは「Deutsche Tourenwagen Masters」の略称ですが、いずれもドイツ・ツーリングカー選手権と訳されています。

クラス1規定が導入される前、1984年から1992年までのDTMは1980年代から世界中でツーリングカーレースの主流となっていたグループA規定で行われていました。当初は1600cc以下、1601cc~2500cc、そして2501cc以上の3クラスが混走して戦うもので、普通に考えれば排気量の大きな2501cc以上のクラス、例えばBMW「635CSi」やローバー「ビテス」、あるいはボルボ「240ターボ」やアウディ「V8クワトロ」といったクルマが優勝を飾るのですが、時には1601cc~2500ccクラスのBMW「M3」が勝つこともありました。

こうしたグループA時代のDTMにデビューした「190E」は、当初は190E 2.3 16で戦っていましたが、190E 2.5 16 Evo、そして1990年シーズンの中盤から190E 2.5 16 Evo.IIを投入すると一気にポテンシャルをアップしてトップコンテンダーの仲間入りを果たします。そして1991年にはクラウス・ルドヴィクがドライバーランキングで2位に入ると同時にこのシーズンから制定されたマニュファクチャラータイトルを手に入れました。

さらに翌1992年にはマニュファクチャラータイトルで連覇を果たすとともに、ルドヴィクがチャンピオンに輝き、見事ダブルタイトルを獲得。ドライバーランキングトップ3(ルドヴィク、クッルト・シーム、ベルント・シュナイダー)を独占。グループAのラストシーズンに有終の美を飾っています。

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