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街で見かけなくなった「あの車は今!?」…女性の需要があったアウディ「TT」は3世代25年の歴史に幕、次期モデルはフル電動モデルになる?

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: AUDI AG

2023年に25年の歴史に幕を閉じた

そんなアウディTTは2006年にフルモデルチェンジされて2代目となり、日本仕様は「TTクーペ2.0 TFSI」(200ps/28.5kgm)、および3.2L V6エンジンを搭載する「TTクーペ 3.2 quattro」(250ps/32.5kgm)の2モデルを基本としてスタート。初代のデザインを継承したボディは全長4190mm×全幅1840mm×全高1390mmへとサイズアップしている。

そしてTTの最終モデルとなった3代目が2015年8月に登場。ラインアップは「TTクーペ 2.0 TFSI」と「TT クーペ 2.0 TFSI quattro」を設定。エクステリアは、バンパー、サイドスカート、リアディフューザーのデザイン変更によってよりダイナミックな印象に。6角形のシングルフレームグリルには、マットブラックペイントの立体的な3Dハニカムメッシュグリルが採用され、さらに先進感あるスタイリングに進化している。

ボディサイズは全長4190mm×全幅1830mm×全高1390mmと、2代目とほぼ変わらず(ロードスターも用意)。パワーユニットは1.8L直4 DOHC(180ps/25.5kgm)、および2.0TFSIと呼ばれる2L直噴ターボエンジン(197ps/32.6kgm)などが用意されていたが、2023年11月に生産終了。アウディTTの25年におよぶ歴史に幕が閉じられたのである。

次期TTはフル電動モデル?

初代TTクーペ 1.8T quattroの試乗メモを引っ張り出して要約すれば、その低く構えたスタイリングは紛れもないスポーツモデルであり、コクピットに身を沈めた瞬間、スポーツドライビングの世界に誘ってくれる雰囲気に包まれたのも本当だ。動力性能は日常域では素晴らしく速く、操縦性はアウディA3やVWゴルフIVとは別物の切れ味、スポーツフィールに満ちたものであった……と記されている。輸入スポーツモデルとして比較的買いやすい価格、手頃なサイズもあって、大ヒットとまではいかなかったものの、とくにFFモデルは女性ユーザー人気が沸騰。モデル、スタイリストといった時代の先端を行く人たちに人気があったと記憶する。

ところで、今では新車では買えないアウディTTの中古車だが、バーチャルコクピット採用の3代目でも200万円前後から入手可能。新車の販売台数からみても数はそう多くはないが、ドイツの、アウディのスポーツモデルとしてはかなり買いやすい……という印象だ。

では、2023年11月に3代目が生産終了したアウディTTの今後についてだが、すでにアウディから、「次期TTは完全電動モデルとしてデビューする」ことがアナウンスされている。アウディは日本国内でも電動化戦略を推進中で、アウディチャージングハブと呼ばれる充電ステーションを2024年4月に、欧州以外では初となる東京・紀尾井町に開設。軽井沢をはじめとする各地の高級ホテルにもアウディの充電設備が続々と設置され、来たるアウディのフル電動車時代に備えつつあるところである。

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  • 青山尚暉(AOYAMA Naoki)
  • 青山尚暉(AOYAMA Naoki)
  • 学生時代からプロミュージシャンとして活動し、ある日突然自動車専門誌、輸入車専門誌の編集者に転身。その後、モータージャーナリストに。新車試乗記やクルマコラムの執筆だけでなく、1台のクルマに対して20カ所以上を独自開発ツールで計測する車両パッケージ解説にもこだわりまくる性分。また、ドッグライフプロデューサーとしても活動し、愛犬とのドライブ術、ペットと泊まれる宿について情報発信。Web、専門誌、一般誌、ラジオ、TV、インターペット、キャンピングカーショーなどで「愛犬との快適安心な旅スタイル」を提言。小学館@DIME、PETomorrowなどでは愛犬とのライフスタイル、ドッグフレンドリーカー記事を展開中。カートップの連載「CT DOG」をまとめた『愛犬と乗るクルマ』はドッグフレンドリーカー選び、愛犬とのドライブ旅行のバイブルとなるムック本。著書に「ぼくたちの外車獲得宣言」「ムリしないで外車が買える本」「すごい海外旅行術」など。輸入車の純正ペットアクセサリーの企画、開発、デザインにも携わっている。趣味はスニーカー、バッグ、帽子の蒐集。今も音楽をいい音で聴くことにこだわり、愛車のサウンドシステムは総出力400W 10チャンネル9スピーカーで構成されるデンマークの「DYNAUDIO」。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(1994年~)。
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