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ビス留めオバフェンのアウディ「A5」の見どころはトランクルームにあった! ワンオフのエアサスシステムは必見の美しさです!

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TEXT: 酒寄俊幸(SAKAYORI Toshiyuki/gasgraphix)  PHOTO: 酒寄俊幸(ガスグラフィックス)

  • 2008年式のアウディ A5クーペとオーナーの上園健太さん。エアサスメーカー「ROAMAIR(ロームエアー)」の輸入総代理店を営む
  • アウディ A5クーペ:オーバーフェンダーとエアサスによるローダウンで、ワイド&ローが強調されている
  • アウディ A5クーペ:オシャレな4シーター2ドアクーペが、走りと厳つさを連想させるワイルドなスタイルに変貌
  • アウディ A5クーペ:圧巻のビス留めオーバーフェンダーやダックテール風リアスポイラーに注目
  • アウディ A5クーペ:低さ、ワイド感、マフラーの存在感など、すべてにおいてただ者ではない雰囲気が漂う
  • アウディ A5クーペ:ボンネットは、グリル先端部とヘッドライトで延長加工を施している
  • アウディ A5クーペ:フェンダーは海外製を流用加工。高級車の純正フェンダーをカットしてビスで留めるという手法は、レースカーへのオマージュから始まった日本発祥のカスタム文化
  • アウディ A5クーペ:驚愕の深リムホイールは、アメリカの鍛造品GMRのメッシュを装着
  • アウディ A5クーペ:マフラーはビジュアルを重視した、トグロ巻きスタイルのワンオフ品。電動バルブを使用し、音量切り替えが可能
  • アウディ A5クーペ:エアタンク5本、コンプレッサー2基をベースにして組み上げたエアサスシステム。パイプ類を1本ずつベンダーで加工した苦心作
  • アウディ A5クーペ:フェンダーは海外製を流用加工。高級車の純正フェンダーをカットしてビスで留めるという手法は、レースカーへのオマージュから始まった日本発祥のカスタム文化

車高をマネジメントするだけでなく、見た目を重視したエアサスシステム搭載

2007年、アウディのDセグメントシリーズである「A4」に、2ドアクーペ「A5」が登場。同社では、1996年に「80クーペ」が絶版となって以降、11年ぶりのクーペ復活となりました。今回紹介する車両は、日本発祥のカスタムスタイル「ビス留めオーバーフェンダー」を装着し、ワイド&ローを実現した「A5クーペ」です。注目すべきは5本のエアタンクをベースとしたエアサスシステム。既存のパーツ構成では実現できない、ワンオフで実現したその内容に迫ります。

車両オーナーはエアサス輸入代理店の代表

ビス留めオーバーフェンダーによる、圧巻のワイド&ローを実現したアウディ「A5クーペ」。展示されていたのは、2024年6月16日に宮崎県小林市にある生駒高原で開催された「第一弾エクスペディション杯」の会場で、軽自動車から、セダン、ワンボックスと、さまざまなカテゴリーの車両が参加する中で、欧州クーペをベースとしたこのアグレッシブなスタイルは、かなり目立っていた。

オーナーは上園健太さん。お話を伺って初めて知ったのだが、上園さんはエアサスメーカー「ROAMAIR(ロームエアー)」の日本総代理店の代表を務めていて、自社のデモ車としての意味を込めて、またご自身の趣味と実益も兼ねて、このA5クーペを完成させた。

「弊社の製品は、足まわりのショック類などを台湾、ほかの補器類などは中国で製作しており、メーカーとしては中国生まれのブランドになります。メイドインチャイナと聞くと、安かろう悪かろうといった品質をイメージされるかもしれませんが、この製品を正式に取り扱う前に、各部品の製品検査でその精度を実証しているのです」

上園さんいわく、ユーザーの信頼を得るために、エアサスを構成する各部品の試験をすることでその品質を証明する日本の公共機関にて持ち込み検査を実施。つまり、エアサスとしての性能以前に、それぞれの部品の精度をしっかりと調査したうえで、正式に輸入総代理店として業務を開始している。

エアサスのプロが造った映え重視のシステム

イベント会場で、このA5クーペを確認したときに、エアタンクを5本も使い、かつ美しく取り回したパイピングによるエアサスシステムの構成に興味を持ったのだが、上園さんの素性を伺って全てが納得できた。プロフェッショナルが自らの手で組み上げた、魅せるためのシステムだったのだ。

「メインタンクをセンターに置いて、左右対称にタンクを2本ずつ設置。さらに2基がけワンオフで製作しています。それぞれの接続の位置関係を意識しながら、見た目のバランスに注意して作りました。自社デモカーとしてのクオリティを優先したので、オリジナリティ重視、採算度外視で製作しています(笑)」

なお、車両全体に漂うアグレッシブなスタイルも、上園さんが自ら楽しんできたドリフト、VIPセダンといったカーカルチャーを踏襲。自分で車両を手がけてきたその経験値が、エアサスメーカーとしての技術力と、車両ビルダーとしてのセンスに表れていた。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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